公募研究
新学術領域研究(研究領域提案型)
平成28年度には逆遺伝学的な手法により同定した新規の二次細胞壁パターンの制御因子の解析を進めました。それらの因子のうち、細胞膜および微小管と相互作用する新規のタンパク質は、表層微小管が脱重合状態から重合状態に移行するレスキューを促進することにより、表層微小管の重合を正に制御していることがわかりました。この微小管に対する効果に加え、細胞膜と相互作用することにより、相乗的に細胞膜上の活性型ROP GTPaseの局在を制限していることがわかりました。微小管に対する作用機構を明らかにするために、大腸菌を用いてGSTおよびHisタグを融合したリコンビナントタンパク質を精製しました。しかしながら、精製したタンパク質は不安定であったため、in vitroにおいて微小管との相互作用および微小管のダイナミクスに対する作用に関して知見を得ることはできませんでした。逆遺伝学的な手法により同定した新規のテザリングタンパク質であるVETH1およびVETH2に関しても解析を進めました。その結果、VETH1およびVETH2が相互作用するCOG2タンパク質がExocyst複合体のサブユニットとも直接結合することが分かりました。さらにExocyst複合体サブユニットが道管において表層微小管に沿って局在すること、またExocyst複合体サブユニットのシロイヌナズナ変異体では部分的に二次細胞壁パターンの消失が観察されたことから、これらの因子が微小管に沿った二次細胞壁の沈着を誘導していることが示唆されました。
28年度が最終年度であるため、記入しない。
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すべて 雑誌論文 (3件) (うち国際共著 1件、 査読あり 2件、 謝辞記載あり 3件、 オープンアクセス 1件) 学会発表 (17件) (うち国際学会 6件、 招待講演 7件)
New Phytologist
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