研究領域 | ウイルス感染現象における宿主細胞コンピテンシーの分子基盤 |
研究課題/領域番号 |
15H01254
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研究種目 |
新学術領域研究(研究領域提案型)
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
生物系
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
一戸 猛志 東京大学, 医科学研究所, 准教授 (10571820)
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研究期間 (年度) |
2015-04-01 – 2017-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2016年度)
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配分額 *注記 |
11,180千円 (直接経費: 8,600千円、間接経費: 2,580千円)
2016年度: 5,590千円 (直接経費: 4,300千円、間接経費: 1,290千円)
2015年度: 5,590千円 (直接経費: 4,300千円、間接経費: 1,290千円)
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キーワード | インフルエンザウイルス / SARS-CoV / Influenza virus / NLRP3 inflammasome / innate immunity |
研究実績の概要 |
ウイルス感染に対する自然免疫応答は、感染初期のウイルスの増殖を抑制するだけでなく、ウイルス特異的な獲得免疫応答の誘導にも役立つ。Nod-like receptor pyrin domain containing 3(NLRP3)は、ある種の細菌や環境中の刺激物、DNA/RNAウイルスなど様々な刺激に応答する細胞質中の自然免疫受容体である。活性化したNLRP3は、アダプタータンパク質のASCと未成熟型caspase-1と共に巨大なタンパク質複合体のNLRP3 inflammasomeを形成し、これにより活性化したcaspase-1が細胞質中の未成熟型のサイトカイン(IL-1βやIL-18)の成熟化と細胞外への分泌を促進させる。インフルエンザウイルスNS1タンパク質は、caspase-1の活性化とそれに続くIL-1βの分泌を抑制することが知られているが(Stasakova et al. J Gen Virol. 2005)、その詳細な分子メカニズムは明らかにされていない。そこで本研究では、インフルエンザウイルスNS1タンパク質によるNLRP3 inflammasomeの抑制機構の解明を試みた。NS1タンパク質を発現するマウスマクロファージでは、NLRP3 inflammasome依存的なIL-1βの分泌が抑制されていた。インフルエンザウイルスNS1タンパク質はNLRP3と相互作用して、NLRP3/ASCによるスペックの形成を抑制していた。これらNS1タンパク質によるNLRP3 inflammasomeの抑制効果には、NS1タンパク質のRNA結合ドメイン(R38/K41)やTRIM25結合ドメイン(E96/E97)が必要であることが示唆された。これらの成果はインフルエンザウイルス感染による炎症の誘導機構の理解に役立つ。
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現在までの達成度 (段落) |
28年度が最終年度であるため、記入しない。
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今後の研究の推進方策 |
28年度が最終年度であるため、記入しない。
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