研究領域 | 生物多様性を規範とする革新的材料技術 |
研究課題/領域番号 |
15H01604
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研究種目 |
新学術領域研究(研究領域提案型)
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
複合領域
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研究機関 | 国立研究開発法人海洋研究開発機構 |
研究代表者 |
椿 玲未 国立研究開発法人海洋研究開発機構, 海洋生命理工学研究開発センター, ポストドクトラル研究員 (10735905)
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研究期間 (年度) |
2015-04-01 – 2017-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2016年度)
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配分額 *注記 |
7,280千円 (直接経費: 5,600千円、間接経費: 1,680千円)
2016年度: 3,770千円 (直接経費: 2,900千円、間接経費: 870千円)
2015年度: 3,510千円 (直接経費: 2,700千円、間接経費: 810千円)
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キーワード | 海綿動物 / 鞭毛運動 / 構造・形態 / 構造 / 鞭毛 |
研究実績の概要 |
平成27年度に開発したカイメンの水溝系の立体構造の三次元構築とその定量的解析手法を用いて、マイクロフォーカスX線CT装置で得られた水溝系のネットワークについて解析を進めた。その結果、Hammel et al. 2012がタマカイメン属の一種Tethya wilhelmaで報告した結果と同様に、対象とした潮間帯のカイメン2種でも水路の太さと数に強い負の相関が認められた。また、分岐後の水路の太さの比率は一定ではなかったことから、水路は一定の比率で枝分かれするという従来の説も、Hammel et al.2012と同様に否定される結果となった。 また、水路の形成プロセスと水輸送機能の関係を明らかにするために、淡水海綿の芽球の発生過程の詳細な観察も行った。芽球は低温などの外部刺激で体内に形成されるケイ酸質の殻を持つ海綿特有の無性生殖体で、飼育および観察が容易なことから多くの研究が蓄積されている。通常カイメンは主に水路に面した襟細胞の鞭毛運動によって水の流れを起こすが、発生直後の芽球はまだ骨格の密度が粗いため、水路全体の収縮によっても水の流れを起こすことが知られている。そこで私は、鞭毛運動と収縮という二つの水流発生メカニズムが発生初期の段階でどのように協働するかを調べるため、鞭毛運動の高速度撮影と個体全体のタイムラプス撮影を行った。その結果、発生のある段階で鞭毛運動の速度が顕著に変化したこととは対照的に、収縮リズムには顕著な変化は認められなかった。発生過程での鞭毛運動と収縮のリズムの変化にこのような違いが確認されたが、その背景にあるメカニズムはまだ明らかではなく、今後の課題である。
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現在までの達成度 (段落) |
28年度が最終年度であるため、記入しない。
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今後の研究の推進方策 |
28年度が最終年度であるため、記入しない。
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