研究領域 | 動的構造生命科学を拓く新発想測定技術-タンパク質が動作する姿を活写する- |
研究課題/領域番号 |
15H01638
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研究種目 |
新学術領域研究(研究領域提案型)
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
複合領域
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
木村 泰久 京都大学, 農学研究科, 助教 (10415143)
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研究期間 (年度) |
2015-04-01 – 2017-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2016年度)
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配分額 *注記 |
5,850千円 (直接経費: 4,500千円、間接経費: 1,350千円)
2016年度: 2,990千円 (直接経費: 2,300千円、間接経費: 690千円)
2015年度: 2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
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キーワード | 多剤排出トランスポーター / 膜輸送体 / 動的構造 / ABCタンパク質 / MDR1 / ABCトランスポーター / 多剤耐性 / 揺らぎ運動 / 能動輸送 / 高速AFM |
研究実績の概要 |
研究2年度目には研究初年度に引き続き、ヒト多剤排出トランスポーターの膜貫通領域のゆらぎ運動による基質取り込みゲートの機能解析を行うと共に、ホモログタンパク質の動き解析を継続して実施した。 多剤排出トランスポーター(MDR1, p-glycoprotein, ABCB1)は血液脳関門、小腸上皮、腎臓などの境界領域に発現するタンパク質であり、生体や重要な臓器を有害な化合物から保護している。また投与薬物の体内動態にも大きく影響し、癌の多剤耐性にも関与することから、詳細な輸送機構解明は創薬等において重要な課題である。 多剤排出トランスポーターの基質取り込みゲート機構の解析では、初年度に引き続き膜貫通ヘリックスのゆらぎ運動による輸送基質の取り込みについて、様々な輸送基質を対象とした酵素学的解析により基質取り込みの詳細を検討した。その結果、多剤排出トランスポーターにはゲートが2箇所あり、輸送基質を通過させるだけでなく、選別を行っている可能性を強く示唆する結果を得た。また研究初年度では多剤排出トランスポーターと類縁関係にある脂質輸送体にも基質取り込みゲートが存在する結果を得ていたが、ゲートの位置が多剤排出トランスポーターとは異なっていたため、ゲートの変換によって機能交換が可能であるかを検討している。多剤排出トランスポーターの動き解析では前年度に引き続き好熱性紅藻由来のホモログタンパク質について解析を行った。初年度に観察を行っていた可溶化条件に加え、再構成標品を用いて脂質2重膜中での動き解析を試みた。ヒトの多剤排出トランスポーターは熱安定性が低いため、動き解析が困難であった。そこで本年度の研究では膜境界面に存在するモチーフ構造に着目し、ヒト多剤排出トランスポーターの耐熱化を試みた。これまでに熱安定性において数度の向上が認められ、解析に適した試料が調製できたと考えている。
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現在までの達成度 (段落) |
28年度が最終年度であるため、記入しない。
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今後の研究の推進方策 |
28年度が最終年度であるため、記入しない。
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