研究領域 | 稲作と中国文明-総合稲作文明学の新構築- |
研究課題/領域番号 |
16H00745
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研究種目 |
新学術領域研究(研究領域提案型)
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
人文・社会系
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研究機関 | 日本女子大学 |
研究代表者 |
大川 裕子 日本女子大学, 文学部, 研究員 (70609073)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2018-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2017年度)
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配分額 *注記 |
3,900千円 (直接経費: 3,000千円、間接経費: 900千円)
2017年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
2016年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
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キーワード | 長江下流 / 水利 / 農業 / 中国史 / 水利史 / 農業史 / 環境史 / 水利開発 / 農業技術 |
研究実績の概要 |
長江下流域では多様な自然条件のもと、どのような場所に生産活動の拠点が形成され、開発の進展に伴いどのように推移したのか。そこで展開された水利事業・農業生産は如何なるものであったか。これらの課題に対して、本研究では①水利開発の歴史に関する文献史料の分析と現地調査②農業技術の変化に関する文献史料の分析と現地調査③淮河流域における水利・農業に関する文献史料の分析と現地調査、以上の三点から研究を行った。 まず①水利開発の歴史について、今年度は銭塘江南岸の寧紹平原を研究対象に取り上げた。文献史料から、当該地域の歴史的水利課題を明らかにし、現地調査から得られる知見をもとに考察を進めた。水利調査にあたっては、小山田宏一氏(水利技術史・奈良大学)の協力を得た。また、②農業技術の変遷については、前近代の長江下流における稲作農業技術の到達点と称される16C末『沈氏農書』『補農書』の分析を行った。農書分析にあたっては、大澤正昭(上智大学)氏らと共同で史料読解・訳注の作成作業を進めた。また『補農書』の著者・張履詳が居住した楊園村(浙江省嘉興市)に赴き、現地調査から得られた知見を参照した。さらに、③淮河流域を対象に、長江下流域とは異なる自然条件下におけるため池を軸にした稲作との比較・検討を行った。 以上、本研究では、文献記載と現地調査を融合させることにより、新石器~明清期に至る長江下流の水利・農業開発について、長期時間軸のなかで分析を行った。その結果、長江下流・新石遺跡で発見・確認されている水利・稲作に関する様々な技術(防洪技術・低湿地における農業技術)は、後世における中国南方の水利・稲作技術と関連性を有するものであることが確認できた。本研究は、長江下流の稲作文明が他地域や後世へ及ぼした影響力という側面において、当該学術領域(総合稲作文明学)の研究課題に貢献することができた。
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現在までの達成度 (段落) |
29年度が最終年度であるため、記入しない。
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今後の研究の推進方策 |
29年度が最終年度であるため、記入しない。
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