研究領域 | 生命分子システムにおける動的秩序形成と高次機能発現 |
研究課題/領域番号 |
16H00777
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研究種目 |
新学術領域研究(研究領域提案型)
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
理工系
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研究機関 | 熊本大学 |
研究代表者 |
大谷 亮 熊本大学, 大学院先端科学研究部(理), 助教 (30733729)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2018-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2017年度)
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配分額 *注記 |
6,240千円 (直接経費: 4,800千円、間接経費: 1,440千円)
2017年度: 3,120千円 (直接経費: 2,400千円、間接経費: 720千円)
2016年度: 3,120千円 (直接経費: 2,400千円、間接経費: 720千円)
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キーワード | 脂質二分子膜 / 配位高分子 |
研究実績の概要 |
本年度は、アルキル長鎖有する[Mn(N)(CN)4][dabco-C16H33]2 (1) を用いて、リン脂質DMPCとの複合リポソームの合成と物性解析、更には、巨大リポソーム調整による脂質膜上での配位高分子合成と熱挙動の解明を行った。まず、凍結融解法により DMPC/1(x) (x = 0.25, 0.5) を合成し、cryo-TEM測定を行ったところ、DMPC/1(0.25) は球状ベシクルであったのに対し、DMPC/1(0.5) は筒状ミセルであった。この形態の違いは、脂質分子の臨界充填パラメータ (CPP) により説明した。構造解析により得られた錯体の分子構造と DMPC を比較すると、頭部サイズの違いからCPP1<CPPDMPC であると考えられ、錯体の割合を増やすことで膜の曲率が大きくなる。そのため、DMPC/1(0.5) においては脂質二重膜が不安定化し、曲率の大きい筒状ミセルへと形態変化したと考えられる。次に、相転移挙動について検討すると、錯体脂質の割合が増えるほど転移温度の上昇が観測された。これは、過去の文献から、膜表面での強い電荷的相互作用によるものであり、すなわち膜表面が”硬い”ことを示唆している。また、疎水部に取り込まれたスチルベンの光反応解析により、疎水部位の粘性について評価したところ、1の割合が大きいほど粘性は低下することが分かった。以上の結果より、錯体脂質を用いた複合リポソームの、膜表面は硬く膜内部は柔らかいという特殊な性質を持つことが明らかとなった。 また、交流電場により巨大リポソームを調整し、脂質膜上での配位高分子を行った。共焦点蛍光顕微鏡観察により配位高分子ドメインは角張った構造をもち、熱に対して分散、集積する性質が明らかとなった。
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現在までの達成度 (段落) |
29年度が最終年度であるため、記入しない。
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今後の研究の推進方策 |
29年度が最終年度であるため、記入しない。
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