研究領域 | ゆらぎと構造の協奏:非平衡系における普遍法則の確立 |
研究課題/領域番号 |
16H00796
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研究種目 |
新学術領域研究(研究領域提案型)
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
理工系
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研究機関 | 東京農工大学 |
研究代表者 |
柳澤 実穂 東京農工大学, 工学(系)研究科(研究院), 特任准教授 (50555802)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2018-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2017年度)
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配分額 *注記 |
5,980千円 (直接経費: 4,600千円、間接経費: 1,380千円)
2017年度: 2,990千円 (直接経費: 2,300千円、間接経費: 690千円)
2016年度: 2,990千円 (直接経費: 2,300千円、間接経費: 690千円)
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キーワード | リポソーム / 粘弾性 / 膜変形 / ゆらぎ / ベシクル / 拡散 / 細胞モデル |
研究実績の概要 |
本研究では、細胞がみせる形態変化を、様々なゆらぎのもとで、粘弾性体である細胞質と細胞膜が強く相関する「ゆらぎ・構造相関」の視点から解析することを目的としている。本目的のために、H28年度は高粘性な高分子溶液を内包したベシクルに、熱的・非熱的ゆらぎを与えた際の高分子溶液の粘度と膜形態の変化を解析した。その平成28年度の成果から、ベシクルに閉じ込められた高分子溶液の粘度がバルクとは異なり、それが膜変形へ影響を及ぼしているという示唆が得られた。そこで平成29年度は、膜により細胞サイズ空間へ閉じ込められた分子粘性を分子拡散から解析し、高分子濃度や閉じ込めサイズにより内部粘度は変化するという結果が得られたので、以下に報告する。 ミクロサイズ空間への閉じ込めが高分子粘度に対して及ぼす影響を解明するために、高分子溶液を油中液滴として脂質膜により覆われたミクロ液滴とし、蛍光相関分光法 (FCS) によりミクロ高分子液滴中の分子拡散を測定し、粘度を推定した。拡散分子に緑色蛍光タンパク質 (GFP) を、高分子溶液には水溶性鎖状高分子であるポリエチレングリコール (PEG) を用い、高分子鎖の重なり合い濃度 c* 前後の濃度で実験を行った。その結果、c*以上の高分子濃度において、0.1 ms 以上の長時間スケールでの拡散係数や異常拡散性を表す冪数が、液滴サイズへ強く依存することが明らかになった。以上から、高濃度高分子溶液を内包したベシクルの膜変形を解明するためには、膜変形の時間スケールに応じて示す高分子溶液の粘度をもとに、詳細に解析する必要があることが明らかとなった。
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現在までの達成度 (段落) |
29年度が最終年度であるため、記入しない。
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今後の研究の推進方策 |
29年度が最終年度であるため、記入しない。
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