研究領域 | ゆらぎと構造の協奏:非平衡系における普遍法則の確立 |
研究課題/領域番号 |
16H00809
|
研究種目 |
新学術領域研究(研究領域提案型)
|
配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
理工系
|
研究機関 | 慶應義塾大学 |
研究代表者 |
藤原 慶 慶應義塾大学, 理工学部(矢上), 講師 (20580989)
|
研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2018-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2017年度)
|
配分額 *注記 |
5,980千円 (直接経費: 4,600千円、間接経費: 1,380千円)
2017年度: 2,990千円 (直接経費: 2,300千円、間接経費: 690千円)
2016年度: 2,990千円 (直接経費: 2,300千円、間接経費: 690千円)
|
キーワード | 合成生物学 / 反応拡散系 / 細胞分裂 / 人工細胞 / 反応拡散 / 自己組織化 / ソフトマター / 生物物理 |
研究実績の概要 |
バクテリアの細胞分裂開始面を決定するMinタンパク質の反応拡散波(Min波)の人工細胞内再構成系を用い、反応拡散波の細胞サイズ空間におけるふるまいを解明することを目的としている。H28年度までに、Min波の人工細胞内での創発に必要な条件を見出したが、そのメカニズムは不明であった。そこでH29年度は、生化学的手法とMin波の人工細胞のサイズ相関を組み合わせ、このメカニズムに迫った。 Min波の発生条件を探索したところ、Min波の要素であるMinEの自発的な膜吸着が小さな空間サイズでは促進されることを見出した。空間サイズとMinEの自発的吸着の相関を解析したところ、MinE濃度依存的に空間依存性が変化することが見出された。そこでMinEの膜吸着能が異なる変異体を用意し同様の解析を行ったところ、その空間サイズ依存性は変異体の性質に伴い大きく変化することが示された。この結果は、MinEとの結合依存性が異なるよう脂質膜成分を変化させることに観察された。このことから、空間サイズが支配する細胞質:膜面での存在比の変化が細胞サイズ空間における反応拡散波の発生に重要であることが示された。 また、人工細胞内でのMin波は、バルク系と異なり、一定の濃度下でのみ発生することが明らかになった。それゆえ、転写翻訳装置の添加によりMin波の成分を合成させたところ、Min波の発生と消失が遷移する現象が観察された。 さらにMin波が示す性質の空間サイズ依存性を解析したところ、空間サイズがMin波の形状や速さをスケーリングし、波が単一の条件では空間サイズによらずMin波の占有率や回転周期が一定となる現象を見出した。この現象は数値シミュレーションにより、空間サイズに由来することが示唆された。
|
現在までの達成度 (段落) |
29年度が最終年度であるため、記入しない。
|
今後の研究の推進方策 |
29年度が最終年度であるため、記入しない。
|