研究領域 | 理論と実験の協奏による柔らかな分子系の機能の科学 |
研究課題/領域番号 |
16H00832
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研究種目 |
新学術領域研究(研究領域提案型)
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
理工系
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研究機関 | 静岡大学 |
研究代表者 |
鳥居 肇 静岡大学, 教育学部, 教授 (80242098)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2018-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2017年度)
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配分額 *注記 |
6,760千円 (直接経費: 5,200千円、間接経費: 1,560千円)
2017年度: 3,380千円 (直接経費: 2,600千円、間接経費: 780千円)
2016年度: 3,380千円 (直接経費: 2,600千円、間接経費: 780千円)
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キーワード | 水 / 生体関連分子 / 分子間相互作用 / ダイナミクス / スペクトル |
研究実績の概要 |
凝縮相系(生体分子系を含む)における,比較的大きい部分電荷をもつ原子間の相互作用により形成される構造と,それに関係するダイナミクスには,多くの興味が持たれているが,スペクトル形状との関係について,しばしば論争となる状態であり,スペクトル解析のための理論的基盤の改良を続行する必要がある。ここには,系のダイナミクス自体に由来する低振動数領域のスペクトル(THzスペクトルなど)と,構造形成・ダイナミクスを反映した様相を示す高振動数領域のスペクトルが含まれる。本研究では,そのような問題意識のもとに,理論的研究を進めた。 平成29年度には,以下のことを行った。(A)金属イオン周囲の構造形成とスペクトル上の特徴の関係性を解明する一環として,ヘムに配位したCOおよびNOについて,伸縮振動に伴って起こる電子密度の変化(電子密度微分)などの理論的解析を行った。前者については,振動数の変化に加えて,13C および17O NMR化学シフトの変化を含む形で,水分子との水素結合形成と空間的に均一な静電場が掛かるケースを包含する静電相互作用モデルを構築した。後者については,NO伸縮の双極子微分の向きが,NO結合自体の向きと大きく異なることを明らかにし,過去の研究で矛盾点とされていたものを解明した。(B) 水溶液系を対象としたテラヘルツスペクトル形状の解析のための基礎的知見として,液体水における分子部分電荷の変調を解析した。スペクトル形状をよく再現するモデルをもとに解析した結果,分子部分電荷は長時間領域でstretched exponential挙動を示し,そのβ値は分子部分電荷の変動を起こす分子運動が1次元であると整合する,ことなどを明らかにした。加えて,液体メタノールのテラヘルツスペクトル形状の解析も行い,前年に解析した液体ホルムアミドの場合を合わせて,複数の水素結合系を見渡した検討を行った。
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現在までの達成度 (段落) |
29年度が最終年度であるため、記入しない。
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今後の研究の推進方策 |
29年度が最終年度であるため、記入しない。
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