公募研究
新学術領域研究(研究領域提案型)
宇宙空間で、原子から分子、さらにより複雑な分子が形成されていく過程を化学進化という。これまでの研究で、星間空間にある分子雲で様々な化学進化が起こっていることがわかってきた。生命の材料となりうるような有機分子までもが、形成されていることが明らかになっている。気相反応に対する優位性から、分子雲では星間塵表面で起こる化学反応の重要性が指摘されている。星間塵は、アモルファス状態の氷が覆っていると考えられており、その氷表面で起こる化学反応を理解することが重要である。分子雲内部では10K程度の極低温になっているので、活性化障壁が大きい反応はほとんど起こらないと考えられ、触媒効果やトンネル効果の重要性が指摘されている。しかし、氷表面への原子・分子の吸着、表面拡散、化学反応に関して、基礎的な実験データが不十分であるというのが現状である。今回、原子間力顕微鏡(AFM)を用いて、金属表面に氷薄膜を作製して、氷成長温度とモルフォロジーの関係を調べた。平坦な氷表面およびアモルファス氷の観察に成功した。また、過去に報告例のない厚い氷の表面観察にも成功した。また、水分子と一酸化窒素を金属表面に共吸着させた系の、高分解能AFM観察も行った。その結果、両者が組み合わさった特徴的なクラスターを各々の分子の吸着サイトが決定できるほどの高分解能像を得ることに成功した。基板との電荷移動の重要性など、分子が凝集する機構について明らかにした。
29年度が最終年度であるため、記入しない。
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すべて 国際共同研究 (3件) 雑誌論文 (15件) (うち国際共著 6件、 査読あり 15件、 オープンアクセス 4件、 謝辞記載あり 6件) 学会発表 (57件) (うち国際学会 25件、 招待講演 6件) 備考 (2件)
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http://www.afm.k.u-tokyo.ac.jp
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