研究領域 | 分子アーキテクトニクス:単一分子の組織化と新機能創成 |
研究課題/領域番号 |
16H00966
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研究種目 |
新学術領域研究(研究領域提案型)
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
理工系
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
奥山 弘 京都大学, 理学研究科, 准教授 (60312253)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2018-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2017年度)
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配分額 *注記 |
5,720千円 (直接経費: 4,400千円、間接経費: 1,320千円)
2017年度: 2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
2016年度: 2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
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キーワード | 分子接合 / 走査トンネル顕微鏡 / STM / ナノコンタクト |
研究実績の概要 |
本年度はこれまで開発してきたフェノキシ基の分子スイッチを応用することで、次に示す2つのテーマについて研究を行った。 1.電極表面の化学反応が単分子伝導に及ぼす影響について調べた。まずCu(110)表面に酸素分子を反応させることで、表面上に酸素原子を吸着させた。その酸素原子に対してフェノキシ基を分子操作を用いて接近させ、分子と酸素原子の距離を調整しながらフェノキシ基の伝導計測を行った。その結果、酸素原子の近傍(0.5 nm)から伝導度は影響を受け始め、約1割程度の減少が観測された。この結果について第一原理計算(スペインのグループとの共同研究)による検証を行い、透過関数の減少が再現され、その原因が酸素原子によるフェルミレベルの状態密度の減少であることが明らかとなった。さらに、表面上に水酸基を吸着させて同様の実験を行い、この場合についても伝導度が最大3割程度減少することを見出した。これらの結果は、電極表面が大気や水中で酸化されることで分子伝導への影響が非常に大きく現れることを示しており、個々の分子を電気デバイスとして用いる場合に電極の化学状態を制御することが本質的であることを示唆している。 2.分子と電極の結合角度が伝導度に及ぼす影響について調べた。フェノキシ基の分子接合を作製し、接合を保ったまま片側電極(探針)を表面平行面内で操作し、アンカー部位(酸素原子)の構造を原子レベルで制御しながら伝導計測を行った。その結果、接合部位の方位角に対して、伝導度が変化する様子を観測し、それがCu(110)表面構造の異方性に起因するものであることを示した。
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現在までの達成度 (段落) |
29年度が最終年度であるため、記入しない。
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今後の研究の推進方策 |
29年度が最終年度であるため、記入しない。
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