公募研究
新学術領域研究(研究領域提案型)
金属酸化物ナノワイヤと有機分子がハイブリッド化されたヘテロナノワイヤ構造として、1) 金属酸化物ナノワイヤの成長溶液中で有機分子とハイブリッド化させる手法と、2) シリコン基板上でのナノワイヤ成長後にハイブリッド化させる手法を検討した。成長溶液中でのハイブリッド化では、金属酸化物ナノワイヤ成長時に存在する有機分子が核形成や結晶成長速度に影響を与えることが分かった。また、金属酸化物ナノワイヤ表面にヘテロ界面を形成し、有機分子とハイブリッド化させる手法において、対象とする分子の識別能が著しく向上することを見出した。官能基や分子鎖長など、対象分子と類似した分子群を用いた実験においても分子選択的な吸着が観測されたことから、本手法によってナノワイヤ表面に分子の型が形成されていると考えられる。また、各有機分子のナノワイヤ表面での吸着状態を赤外分光(FT-IR)法によって測定し、分子配向などの評価を行い、分子脱離特性の実験結果と併せて分子認識機構を検討した。一連の実験で実証された分子認識能は昇温による分子脱離後も維持されており、分子の吸着・脱離プロセスを繰り返した後にも分子認識を行うことができる堅牢なものであることも確認された。これは、上記の分子の型が高温・大気下で安定な金属酸化物によって実現されているためであると考えられる。このような堅牢な分子認識材料の実証は、従来のポリマーなどを用いた分子認識材料とは異なり、半導体集積回路との混載によるセンサエレクトロニクス等にも発展できるきわめて有用な知見である。
29年度が最終年度であるため、記入しない。
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すべて 雑誌論文 (9件) (うち国際共著 2件、 査読あり 6件) 学会発表 (14件) (うち国際学会 8件、 招待講演 13件) 図書 (1件)
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