研究領域 | 高難度物質変換反応の開発を指向した精密制御反応場の創出 |
研究課題/領域番号 |
16H01033
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研究種目 |
新学術領域研究(研究領域提案型)
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
理工系
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
内田 竜也 九州大学, 基幹教育院, 准教授 (50380564)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2018-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2017年度)
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配分額 *注記 |
5,980千円 (直接経費: 4,600千円、間接経費: 1,380千円)
2017年度: 2,990千円 (直接経費: 2,300千円、間接経費: 690千円)
2016年度: 2,990千円 (直接経費: 2,300千円、間接経費: 690千円)
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キーワード | 分子状酸素活性化 / ルテニウム / ビスアレノール / フェノール / 空気酸化 / 不斉酸化 / 酸素酸化 / 触媒開発 / 炭素ー炭素結合構築 / 鉄触媒 / ルテニウム触媒 / 不斉酸素酸化 / 遷移金属触媒 / 酸素活性化 |
研究実績の概要 |
炭素-水素(C-H)結合は有機化合物中に豊富に存在する安定な結合であり、このC-H結合を高位置選択的に望みの立体化学にて目的の官能基へ変換することができれば標的化合物合成にかかる時間および物質資源のコストを大幅に削減することができる。しかし、従来の酸化剤は、原子効率が低く、環境負荷の高さも問題となっている。そこで、より原子効率が高く、環境負荷の低い分子状酸素(O2)を効率的に活性化する手法の開発が急務である。 アレノール類は、天然に豊富に存在する炭素資源である。その酸化生成物の一つであるビスアレノール類は、有効な生理活性を示し、更に不斉素子としても知られ、その効率的合成法の確立が求められている。筆者らは、最近ルテニウム錯体が、O2への1電子移動を経てラジカルカチオン種を与えることを見出している。同知見から同錯体は、アレノール類の酸化的カップリングの有効な触媒となると考えられた。そこで、2-ナフトール類のカップリング反応の検討を進め、良好な選択性にて同反応を進行させることに成功した。同反応では、特異な置換基効果が見られ、7位の置換基は、反応性の低下を招くが電子供与性の高い置換基がより高い反応性を示した。一方、3位の置換基は、電気的性質に関わらず収率を低下させた。これらは、それぞれの置換基が、反応の異なる過程に影響を与えていると示唆し、電位差がなくても交差カップリング反応を進行すさせると考えられた。 そこで3-メトキシ-および7-ブロモ-2-ナフトール(電位差0.15V)をモデルに反応検討を進め、錯体1を用いると優れたクロス選択性、および不斉収率にてビスアレノール類を与えることが明らかになった。同反応は、ほぼ電位差がない場合にもクロス選択的に進行し、その選択性には、3位の置換基の嵩高さが大きくなると向上する傾向が観測された。
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現在までの達成度 (段落) |
29年度が最終年度であるため、記入しない。
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今後の研究の推進方策 |
29年度が最終年度であるため、記入しない。
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