研究領域 | 高難度物質変換反応の開発を指向した精密制御反応場の創出 |
研究課題/領域番号 |
16H01042
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研究種目 |
新学術領域研究(研究領域提案型)
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
理工系
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研究機関 | 同志社大学 |
研究代表者 |
人見 穣 同志社大学, 理工学部, 教授 (20335186)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2018-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2017年度)
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配分額 *注記 |
5,980千円 (直接経費: 4,600千円、間接経費: 1,380千円)
2017年度: 2,990千円 (直接経費: 2,300千円、間接経費: 690千円)
2016年度: 2,990千円 (直接経費: 2,300千円、間接経費: 690千円)
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キーワード | 酸化 / 蛋白質 / DNA / 過酸化水素 / 酸化反応 / アルブミン / 立体障害 / 選択酸化 / 触媒 / 合成化学 / 超分子化学 / 反応空間 / 触媒化学 / 生物無機化学 / 分子認識 / ポルフィリン |
研究実績の概要 |
鉄錯体を触媒とするアルカンのC-H結合選択的な水酸化反応が報告されており、その有機合成化学への利用が期待されている。これらの触媒を用いれば、過酸化水素によって、基質の中の最も酸化されやすいC-H結合を高い選択性をもって触媒的に酸化することができるが、有機合成の現場で酸化したいC-H結合と最も酸化されやすいC-H結合とが一致するケースは多くない。本研究では、基質の酸化されやすさに依存しないC-H結合の酸化のための精密制御反応場を鉄錯体の近傍に構築し、従来では不可能であった位置にあるC-H結合の選択的酸化反応を可能にすることを目指した。また、鉄錯体を蛋白質とハイブリッド化し、水中で酵素型触媒反応を実現することも目指した。ポルフィリン分子、さらに、ベンゼン環を5つ有するイプチセン誘導体を極めて嵩高い立体障害基として有する窒素配位子を合成することに成功した。また、A03班の大阪大学林高史教授、小野田晃准教授との共同研究によって、ヒト血清アルブミンの疎水ポケットに我々が保有する鉄錯体の一つFe(dpaq)が特異的に結合することが判明した。水中において鉄錯体-蛋白質ハイブリッドが酸化活性を示すか、酸化活性を調べた結果、過酸化水素によるプラスミドDNA酸化的切断に高い活性を示すことを見出した。Fe(dpaq)と比較した場合、その酸化活性は約2倍となった。この結果は、蛋白質とDNAとの相互作用によって、DNA酸化活性が向上したと考えられた。Fe(dpaq)に生体ポリアミンとして知られるスペルミンを結合させた場合にも、プラスミドDNAの酸化的切断が向上することを見出した。さらに、配位子に一連の置換基を導入し、鉄錯体の酸化還元電位とDNA酸化切断活性の相関を調べた結果、DNA酸化反応の初速の対数値と酸化還元電位に直線相関関係があり、鉄中心が還元されやすくなるほど活性が高くなることが分かった。
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現在までの達成度 (段落) |
29年度が最終年度であるため、記入しない。
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今後の研究の推進方策 |
29年度が最終年度であるため、記入しない。
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