公募研究
新学術領域研究(研究領域提案型)
・傾斜歪誘起双極子と傾角スピンおよびエレクトロマグノン誘起Ia3dの点群に属する高い中心対称性の為に光学的・誘電的にも等方的なフォノン物性を示す希土類ガーネットにおいて、基板と1.2%格子ミスマッチにより、極めて特徴的な傾斜歪超構造の存在を実験的に検証した。通常のエピタキシャル歪構造においては、基板/薄膜との界面を起点として均一な格子歪が生じることが知られている。しかし作製した一連の試料のTEM観察から、基板/薄膜界面から約50nm(臨界膜厚)は、面内圧縮歪による均一な正方格子(約5%歪)を示し、臨界膜厚付近50nmから約20nmに亘って格子歪が5%から1%へと(正方晶から立方晶へ)段階的に変化する傾斜歪構造が初めて確認された。さらに、この傾斜歪構造を呈する50-120nm近傍で、フォノン物性である誘電特性異常(ε=10 -> 80)が確認された。バルク試料は常誘電性を示し、スピン-フォノン相関が小さい酸化鉄ガーネット材料では、従来双極子-スピンハイブリッドやフォトン-スピンハイブリッドにおける交差相関はほとんど報告されていない。傾斜歪構造導入でハイブリッド相関誘起し、双極子の強結合状態である残留分極性が発現したと思われス興味深いせいである。・磁場・電場制御分光エリプソメトリ―計測手法開発スピン・フォノン結合型マグノン誘起:歪勾配誘起のエレクトロマグノン発現を検証するため、磁場・電場制御可能な分光エリプソ手法を開発し、スピン-フォトン、フォノンーフォトン相関を精密に実測可能な実験系を構築した。そして鉄ガーネット結晶における傾斜歪構造が超交換相互作用を有する鉄4面体・鉄8面体サイト間の傾角(磁気誘電カップリングに由来する歪誘起スピン傾角構造)により、撓電性自発分極Spin Flexoelecrticityが誘起されることを明らかにした。
平成29年度が最終年度であるため、記入しない。
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