公募研究
新学術領域研究(研究領域提案型)
ハイブリッド量子系の中でも特に、光子、電荷、電子スピン、核スピンの4つの物理量を量子力学的に結合する量子もつれ物理の探求を行い、長時間量子メモリー、高感度磁気センサー、単一スピン計測、高感度物性測定などに結びつけることを目指した。ダイヤモンドに内在する量子もつれの力を自発的に引き出すことでこれを可能とした。具体的には、H29年度に下記を行った。・電子スピンと核スピンの縮退論理キュービット間の任意量子もつれ状態生成電子・核子間の超微細相互作用という物質に内在する量子もつれの力を利用し、マイクロ波およびラジオ波の偏光自由度を制御することにより、縮退論理キュービットの任意量子もつれ状態を生成した。まずは、電子、核子共に0状態に初期化した。次に、ラジオ波により核子を偏光に対応した量子重ね合わせ状態にした。その後、核スピンを制御量子、電子スピンをターゲット量子とした二重C-NOT操作によりに量子もつれ状態を形成した。・量子テレポーテーション原理による光子から電子スピンを介した核スピンへの伝令付き量子メディア変換電子のスピン軌道相互作用という物質に内在する量子もつれの力を利用した、量子テレポーテーションの原理にヒントをえた量子転写を行った。まずは、上記の手法で電子と核子の量子もつれ状態を形成した。その後、電子をA2あるいはA1準位(軌道・スピンもつれ状態)に励起する光子を吸収した際、光子の量子状態は核子へと転写された。転写の成功検知には、電子の軌道(Ex励起)のみを用いた量子非破壊シングルショット測定を行うことで、伝令付きの量子メディア変換が可能となった。本転写の核となる技術は光子吸収による光子と電子の量子もつれ測定であり、提案者が世界に先駆けて成功したものである。
29年度が最終年度であるため、記入しない。
すべて 2018 2017 2016 その他
すべて 雑誌論文 (4件) (うち国際共著 2件、 査読あり 4件、 謝辞記載あり 3件、 オープンアクセス 2件) 学会発表 (92件) (うち国際学会 21件、 招待講演 17件) 備考 (1件)
Applied Physics Express
巻: 11 号: 4 ページ: 042801-042801
10.7567/apex.11.042801
210000136160
Nature Photonics
巻: 0 号: 5 ページ: 309-314
10.1038/nphoton.2017.40
Nature Communications
巻: 7 号: 1 ページ: 11668-11668
10.1038/ncomms11668
120006501254
巻: 10 号: 8 ページ: 507-511
10.1038/nphoton.2016.103
http://kosaka-lab.ynu.ac.jp/