研究領域 | J-Physics:多極子伝導系の物理 |
研究課題/領域番号 |
16H01065
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研究種目 |
新学術領域研究(研究領域提案型)
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
理工系
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
阿部 伸行 東京大学, 大学院新領域創成科学研究科, 助教 (70582005)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2018-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2017年度)
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配分額 *注記 |
8,710千円 (直接経費: 6,700千円、間接経費: 2,010千円)
2017年度: 4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2016年度: 4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
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キーワード | 方向二色性 / 磁気キラル二色性 / 電気磁気効果 / 奇パリティ磁気多極子秩序 / マルチフェロイック / 物性実験 / 強相関電子系 / 奇パリティ多極子 / ハニカム構造 |
研究実績の概要 |
空間反転対称性と時間反転対称性が同時に破れた奇パリティ磁気多極子では、電磁波や凖粒子の方向二色性が現れる。本研究ではキラル反強磁性体であるCsCuCl3において、磁場と平行および反平行に光を入射した場合に吸収強度が異なる磁気キラル二色性の観測に成功し、原著論文として報告した。使用した試料は単一キラルな右手系および左手系の単結晶であり、計画班C01班の高阪氏とD01班の秋光氏から提供を受けた。 方向二色性はTHz帯での磁気励起で比較的大きくなることが先行研究により明らかになっている。しかし報告されている手法や物質例は限られていることから、磁気励起の観測に用いられてきた透過型ESR測定系を利用することで、物質および測定の幅を広げることを考えた。このような目的で、良く知られた極性磁性体であるGaFeO3を対象として、マイクロ波領域の方向二色性の検出を試みた。実験は大阪大学理学研究科付属先端強磁場科学研究センターにて行い、50GHz~300GHzのマイクロ波を用いた。実験の結果、外部磁場と電磁波が垂直なVoigt配置の場合に方向二色性が観測できた。データのフィッティングから、ダンピング項の非相反性が示唆される結果が得られた。 別な観点からの研究として、ジグザグ構造やハニカム構造に現れる局所的な反転対称性の破れとスピン軌道相互作用が共存により生じる非自明な物性応答の開拓を目指し、ハニカム構造を持つ反強磁性体の合成と物性測定を行った。具体的にはイルメナイト型MgIrO3の多結晶試料の合成およびCaMn2Bi2単結晶試料の合成と物性測定を行った。特にCaMn2Bi2では低温領域において巨大な磁気抵抗効果と量子伝導現象を観測したことから、今後はそのメカニズムを解明して行く。
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現在までの達成度 (段落) |
29年度が最終年度であるため、記入しない。
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今後の研究の推進方策 |
29年度が最終年度であるため、記入しない。
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