研究領域 | 反応集積化が導く中分子戦略:高次生物機能分子の創製 |
研究課題/領域番号 |
16H01148
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研究種目 |
新学術領域研究(研究領域提案型)
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
理工系
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
上田 善弘 京都大学, 化学研究所, 助教 (90751959)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2018-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2017年度)
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配分額 *注記 |
3,900千円 (直接経費: 3,000千円、間接経費: 900千円)
2017年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
2016年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
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キーワード | 有機化学 / 天然物化学 / 配糖体 / 位置選択性 / 中分子 / 糖 / 全合成 |
研究実績の概要 |
本研究では、糖関連物質の合成において不可避であった多段階の保護-脱保護に基づかない、無保護糖の連続位置選択的官能基化に基づく新しい逆合成解析により、生理活性配糖体中分子の効率的合成法の開発を研究対象としている。この達成により、同一官能基の反応性をも制御し得る有機合成化学の力を示すとともに、合成の煩雑さが発展を妨げている糖質科学の発展に貢献する事を目的としている。今年度は前年度に一般性およびメカニズムを明らかにした無保護グルコースを用いる光延条件グリコシル化および当研究室で既に開発されている触媒的位置選択的アシル化を鍵反応とし、連続位置選択的官能基化に基づく二量体エラジタンニンcoriariin Aの全合成に取り組んだ。アグリコン部ジカルボン酸のダブルグリコシル化は、前年度の検討の甲斐あって期待通り高いβ選択性で進行した。続く有機触媒による4,4'位選択的ダブルアシル化は検討を要したが、中程度の収率で所望の中間体を選択的に得る条件を見出した。触媒-基質の水素結合駆動による位置選択的アシル化反応において、水素結合形成を阻害する極性溶媒を少量添加することが鍵であった。その後、6,6'位選択的ダブルアシル化も検討を要したが、光延条件にて達成することができた。残る水酸基のアシル化と4,6位ガロイル基の酸化的カップリングを経て、糖水酸基に保護基を利用することなく、グルコースから7工程でcoriariin Aの全合成を達成した。また、coriariin Aの全合成途中で条件によってアシル化される位置が変化することを見出し、天然物の位置異性体合成へと展開可能な興味深い知見も得ることができた。
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現在までの達成度 (段落) |
29年度が最終年度であるため、記入しない。
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今後の研究の推進方策 |
29年度が最終年度であるため、記入しない。
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