研究領域 | 植物発生ロジックの多元的開拓 |
研究課題/領域番号 |
16H01238
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研究種目 |
新学術領域研究(研究領域提案型)
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
生物系
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研究機関 | 名城大学 |
研究代表者 |
塚越 啓央 名城大学, 農学部, 准教授 (30594056)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2018-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2017年度)
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配分額 *注記 |
10,140千円 (直接経費: 7,800千円、間接経費: 2,340千円)
2017年度: 5,070千円 (直接経費: 3,900千円、間接経費: 1,170千円)
2016年度: 5,070千円 (直接経費: 3,900千円、間接経費: 1,170千円)
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キーワード | ROSシグナル / 転写因子 / 遺伝子発現ネットワーク / 根の成長制御 / 植物病害応答 / 側根の発生 / ROS / 転写ネットワーク / 根の成長発達 / 極長鎖脂肪酸 / 発生・分化 / 発現制御 / ネットワーク |
研究実績の概要 |
植物の根の成長制御には活性酸素種(ROS)が重要な役割を果たしている。ROSのシグナル分子としての役割を理解することは新たな植物成長制御系の発見に繋がると考え、本研究課題では根の伸長制御に関わる新規のROSシグナル伝達機構、特に転写ネットワークを紐解くことを第一の目的とした。 本年度までに、ROS応答性転写因子であるMYB30の詳細な解析を進めている。MYB30は極長鎖脂肪酸(VLCFA)の輸送に関わる遺伝子であるLTP5,LPTG1, LTPG2 の発現を直接正に制御することで根の細胞伸長をコントロールしていることがわかった。さらにMYB30誘導発現株を用いたイメージング解析からも、MYB30によって起動される遺伝子発現ネットワークが根の伸長を抑制することがわかった。また、MYB30は植物病害応答時に免疫応答を活性化する因子としての報告もあった。病害応答時のMAMPエリシターであるFLG22で処理すると、植物の根の伸長は抑制される。しかし、myb30変異株や、その下流因子であるltpg2変異株ではその抑制度合いが緩和され、また、MYB30やその下流因子はFLG22によって発現誘導されることが明らかになった。この時の根におけるROSレベルは野生型株とmyb30変異株中で変化なく、FLG22によって誘導される細胞内ROSレベルの変化がMYB30遺伝子発現ネットワークを起動し、根の伸長を制御していることが明らかになった。以上のことから、根の細胞伸長制御と病害応答といった一見全く異なる植物成長様式がROSを介してMYB30に集約されているという新たな成長ロジックを明らかにすることができ、論文として発表した。 また、LTPGが根の成長に関わるという次に繋がるデータも得ており、さらにLTPGの気質候補分子も根の成長に重要な役割を果たしているという結果も得られている。
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現在までの達成度 (段落) |
29年度が最終年度であるため、記入しない。
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今後の研究の推進方策 |
29年度が最終年度であるため、記入しない。
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