研究領域 | 多様性から明らかにする記憶ダイナミズムの共通原理 |
研究課題/領域番号 |
16H01274
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研究種目 |
新学術領域研究(研究領域提案型)
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
生物系
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
平野 恭敬 京都大学, 医学研究科, 特定准教授 (40580121)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2018-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2017年度)
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配分額 *注記 |
8,320千円 (直接経費: 6,400千円、間接経費: 1,920千円)
2017年度: 4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2016年度: 4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
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キーワード | 神経回路 / 予測誤差 / ショウジョウバエ / 記憶 / 行動 / 長期記憶 / 遺伝子発現 / 神経科学 / 脳・神経 / 昆虫 |
研究実績の概要 |
動物は予測された結果と実際との間に乖離または誤差が生じると、実際に起きた事柄を学習し、記憶する。形成された記憶は新規遺伝子発現誘導により、長期的な記憶に固定化される。しかしながら、その過程での予測誤差の作用機序は不明な点が多く、また固定化された記憶の書き換えにも予測誤差が寄与すると考えられるが、記憶の書き換えにおける予測誤差の作用機序もまた不明である。私はショウジョウバエにおいて、予測誤差と相関して活動を変化させる神経群を見出し、その活性は学習そのものではなく、長期記憶固定化に重要な遺伝子発現誘導に関わることを示唆する結果を得ていた。本研究では、1:予測誤差と相関する神経の動作機序を明らかにし、2:予測誤差による新規遺伝子発現制御を明らかにすることを目標とした。 当初の計画では予測誤差を中心に計画を立てたが、私の発見した予測誤差と相関する神経活動は予測誤差そのものとは異なり、繰り返し学習に対して特異的に活動を変化させることがわかった。過去の研究では、繰り返し学習が記憶の長期固定化に重要であることは知られていたが、どのように繰り返し学習が記憶の固定化に寄与するか、不明な点が多かった。当該研究期間では、繰り返し学習依存的に活動が低下する神経を基礎に研究を進めた。その結果、活動が低下した結果、投射先の抑制性神経の活動が同様に低下し、脱抑制されて活性化される神経が存在することを明らかにした。脱抑制された神経は、繰り返し学習時にのみ活性化することで、遺伝子発現を誘導し、長期記憶を固定化させる神経であることを見出した。本研究により、同じ学習が繰り返されたことを検出する神経群が、遺伝子発現誘導を介した長期記憶の固定化に寄与する新たな知見が得られた。
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現在までの達成度 (段落) |
29年度が最終年度であるため、記入しない。
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今後の研究の推進方策 |
29年度が最終年度であるため、記入しない。
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