公募研究
新学術領域研究(研究領域提案型)
本研究では、染色体のなかで遺伝情報の後世への伝達のために中心的な役割を担うセントロメア領域が、なぜ世代を超えてセントロメアとして認識され続けるのか、セントロメアの維持・伝達機構の解明を目指すものである。セントロメアの部位に動原体を構成する際の足場となるのは、ヒストンH3のセントロメア特異的バリアントであるCENP-Aであり、本研究ではCENP-Aがどのようにセントロメアに呼び込まれ、かつ維持されるのかに焦点を当てて研究を進めた。我々を含む複数の先行研究から、分裂酵母Mis18-Mis19/Kis1複合体は、CENP-Aをセントロメア領域に呼び込むことで動原体の基盤を作ることが知られている。その一方で、CENP-Aを維持する仕組みは理解が進んでいなかった。我々は、動原体構成因子のなかでも特にMis6/CENP-I に注目して研究を行った。mis6変異体ではCENP-Aの局在が低下するが、これはCENP-Aの呼び込みが低下した結果のみならず、CENP~Aのセントロメアに維持できない結果だと推測し、これを遺伝学的実験により検証した。その結果、我々の推測を支持するデータが得られた。これをさらに実証するためには、CENP-Aを維持するために具体的にどのような機構が働くのかを解明する必要がある。我々はすでに、CENP-IがCENP-A維持に寄与する分子機構の解明の糸口を見つけており、成果発表に向けて前進している。
平成29年度が最終年度であるため、記入しない。
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すべて 雑誌論文 (1件) (うち国際共著 1件、 オープンアクセス 1件) 学会発表 (14件) (うち国際学会 6件) 備考 (1件)
bioRxiv
巻: - ページ: 116749-116749
10.1101/116749
http://www.sato.biomed.sci.waseda.ac.jp/intro.html