研究領域 | グリアアセンブリによる脳機能発現の制御と病態 |
研究課題/領域番号 |
16H01327
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研究種目 |
新学術領域研究(研究領域提案型)
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
生物系
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
大隅 典子 東北大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (00220343)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2017-03-31
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研究課題ステータス |
中途終了 (2016年度)
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配分額 *注記 |
8,840千円 (直接経費: 6,800千円、間接経費: 2,040千円)
2016年度: 4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
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キーワード | アストロサイト / Pax6 / 条件付きノックアウトマウス / オリゴデンドロサイト / 髄鞘形成 / 交連下器官 / 条件付きノックアウト |
研究実績の概要 |
出生後マウスの脳の発達におけるグリア細胞での転写因子Pax6の機能を明らかにするため、細胞・時期特異的にPax6を欠損させた遺伝子改変マウス(hGFAP-cre;Pax6-floxedマウス、Pax6cKOマウス)を作成した。出生直後のステージでは、Pax6cKOマウスに外見的な異常は観察されなかったが、出生後約4週では、野生型に比べて顕著な発育不良を示した。同腹の対照マウスの体重が約13gであったのに対して、Pax6cKOの体重は約6gであった。さらに、Pax6cKOマウスは歩行困難などの重度の運動失調を示した。脳の解剖学的所見では、小脳の発達不良もしくは萎縮が観察された。クリューバー・バレラ染色によって、脳のより詳細な構造を解析したところ、側脳室の顕著な拡大、脳梁の発達異常、および小脳の発達不良と層構造の異常が観察された。そこで、hGFAP-cre;ROSA26R-EYFPマウス(EYFPレポーターマウス)を用いて、cre活性のある脳の領域を解析したところ、交連下器官においてEYFPの強いシグナルが観察された。EYFPレポーターマウスの抗Pax6抗体による免疫染色を行ったところ、交連下器官におけるPax6の強い発現が観察され、その発現領域はEYFPのシグナルと一致していた。交連下器官は脳脊髄液の恒常性に重要な役割を持つと考えられており、交連下器官におけるPax6の発現とhGFAP-creの活性、およびPax6cKOマウスににおける側脳室の拡大という表現型を考えると、交連下器官におけるPax6の欠損によって交連下器官の機能が破綻したことにより、脳脊髄液の恒常性に異常をきたし、脳室の拡大という異常に繋がったと考えられる。今後、交連下器官におけるPax6が制御する因子を解析することで、交連下器官の生後脳の発達における役割についての理解を深めることができると期待される。
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現在までの達成度 (段落) |
28年度が最終年度であるため、記入しない。
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今後の研究の推進方策 |
28年度が最終年度であるため、記入しない。
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