研究領域 | グリアアセンブリによる脳機能発現の制御と病態 |
研究課題/領域番号 |
16H01340
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研究種目 |
新学術領域研究(研究領域提案型)
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
生物系
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
中西 博 九州大学, 歯学研究院, 教授 (20155774)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2018-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2017年度)
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配分額 *注記 |
8,320千円 (直接経費: 6,400千円、間接経費: 1,920千円)
2017年度: 4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2016年度: 4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
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キーワード | カテプシンS / 社会的行動 / ミクログリア / スパイン密度 / シナプス強度 / 概日リズム / 生体イメージング / シナプス活動 / 社会行動障害 |
研究実績の概要 |
ミクログリアの分泌するカテプシンS(CatS)欠損がシナプス機能ならびに社会的行動に及ぼす影響を解析した。(1)大脳皮質ニューロンのシナプス強度の日内変動に及ぼすCatS欠損の影響: 野生型ならびにCatS欠損マウスから作成した大脳皮質スライス標本において、大脳皮質ニューロンのシナプス強度の日内変動についパッチクランプ法を用いて解析した。野性型マウスの活動期(ZT14)における皮質ニューロンの興奮性後シナプス電流(EPSC)振幅は休止期(ZT2)より有意に大きかった。一方、CatS欠損マウスでは、活動期ならびに休止期におけるEPSC 振幅に有意な違いは求められなかった。(2)大脳皮質ニューロンのシナプス密度に及ぼすCatSの影響: 野生型マウスから作成した大脳皮質スライス標本において、リコンビナントCatSを適応しスパイン密度への影響を解析した。スパイン密度を細胞内染色した大脳皮質ニューロンより計測した結果、CatSを適応するとスパイン密度は有意に減少した。(3)社会的行動に対するCatS欠損の影響:CatS欠損マウスが社会的行動障害を示す可能性について3-コンパートメントチャンバーを用いて検討した。野性型あるいはCatS欠損マウスを中央チャンバーに入れ、左チャンバーにマウスを入れて慣らした後(Familiarマウス)、さらに右チャンバーにStrangerマウスを入れExporation timeを計測した。野性型マウスではStrangerマウスにより関心を示したが、CatS欠損マウスではFamiliarマウスとStrangerマウスに対して同程度に関心を示した。 以上の結果より、ミクログリアの分泌するカテプシンSは細胞外マットリックス分子を修飾することでシナプス強度ならびにスパイン密度の日内変化を制御し、社会的行動に関与する可能性が示唆された。
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現在までの達成度 (段落) |
29年度が最終年度であるため、記入しない。
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今後の研究の推進方策 |
29年度が最終年度であるため、記入しない。
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