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磁性ナノテクノロジーによる細胞内局所加温技術の創出

公募研究

研究領域温度を基軸とした生命現象の統合的理解
研究課題/領域番号 16H01393
研究種目

新学術領域研究(研究領域提案型)

配分区分補助金
審査区分 生物系
研究機関九州大学

研究代表者

井藤 彰  九州大学, 工学研究院, 准教授 (60345915)

研究期間 (年度) 2016-04-01 – 2018-03-31
研究課題ステータス 完了 (2017年度)
配分額 *注記
8,970千円 (直接経費: 6,900千円、間接経費: 2,070千円)
2017年度: 4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2016年度: 4,550千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 1,050千円)
キーワード磁性ナノ粒子 / フェリチン / 合成生物学 / ハイパーサーミア / HSPプロモーター / 誘導加温 / ナノバイオテクノロジー / 熱ストレス / ナノテクノロジー
研究実績の概要

磁性ナノ粒子は磁石に引き寄せられる性質のみならず、MRIにおける造影効果や、交流磁場中で発熱する性質をもつ。本研究では、酸化鉄の10 nmのマグネタイト表面を正電荷脂質膜で修飾することでマグネタイトカチオニックリポソームを作製し、単一細胞が加温可能な技術を開発した。方法論として、合成生物学的アプローチを導入して、レポーター遺伝子の発現を指標に細胞の熱ストレスを解析するシステムを構築した。HSP70B’プロモーターとTet-Offシステムの融合により構築した熱誘導型人工プロモーターは、熱ショックがかかるとポジティブフィードバックシステムにより、EGFPが高発現し続けることで、温熱ストレスを被った履歴のある細胞が可視的に判別できる。細胞に機能性磁性ナノ粒子を取り込ませて、交流磁場を照射すると、培地の温度上昇は見られないが、目的遺伝子が発現した。このことは、細胞内局所における磁性ナノ粒子の発熱によって、HSP70B’プロモーターが駆動したと考えられる。さらに、磁性ナノ粒子を合成生物学的アプローチで細胞内に生産させる方法を開発した。鉄貯蔵タンパク質であるフェリチンの遺伝子をHeLa細胞に導入して磁性ナノ粒子を細胞内で形成させることによって、遺伝子的に細胞を磁気標識することに成功した。フェリチン遺伝子の発現により磁気標識された細胞は、磁気分離が可能となり、また、MRIの造影効果が得られた。さらに、熱誘導型人工プロモーターを導入したHepG2細胞にフェリチン遺伝子を導入して磁場を照射すると、レポーター遺伝子であるEGFPが発現することから、フェリチン導入細胞が交流磁場で発熱することを見いだした。今後、EGFPを治療遺伝子などの目的遺伝子に交換することで、磁場誘導型の遺伝子治療といった医療への応用が可能であると考えられる。

現在までの達成度 (段落)

29年度が最終年度であるため、記入しない。

今後の研究の推進方策

29年度が最終年度であるため、記入しない。

報告書

(2件)
  • 2017 実績報告書
  • 2016 実績報告書
  • 研究成果

    (7件)

すべて 2018 2017 2016

すべて 学会発表 (7件) (うち招待講演 3件)

  • [学会発表] 磁性ナノ粒子を用いたハイパーサーミア2018

    • 著者名/発表者名
      井藤 彰
    • 学会等名
      第20回 菅原・大西記念 癌治療増感シンポジウム
    • 関連する報告書
      2017 実績報告書
    • 招待講演
  • [学会発表] フェリチン遺伝子発現による動物細胞の磁気標識技術の開発2017

    • 著者名/発表者名
      亀井一貴,井藤 彰,小野章彦,山口雅紀,河邉佳典,上平正道
    • 学会等名
      第24回 日本生物工学会九州支部 沖縄大会
    • 関連する報告書
      2017 実績報告書
  • [学会発表] 機能性磁性ナノ粒子を用いた生体加温技術2017

    • 著者名/発表者名
      井藤 彰
    • 学会等名
      第2回 バイオサーモロジーワークショップ
    • 関連する報告書
      2017 実績報告書
    • 招待講演
  • [学会発表] フェリチン遺伝子導入による細胞磁気標識技術の開発2017

    • 著者名/発表者名
      亀井 一貴, 井藤 彰, 小野 章彦, 山口 雅紀, 河邉 佳典, 上平 正道
    • 学会等名
      化学工学会
    • 発表場所
      東京都
    • 関連する報告書
      2016 実績報告書
  • [学会発表] 遺伝子工学的手法による細胞磁気標識技術の開発2016

    • 著者名/発表者名
      亀井 一貴, 井藤 彰, 小野 章彦, 山口 雅紀, 河邉 佳典, 上平 正道
    • 学会等名
      化学関連支部合同九州大会
    • 発表場所
      北九州市
    • 関連する報告書
      2016 実績報告書
  • [学会発表] 磁性ナノ粒子を用いた磁場誘導型遺伝子発現法の開発2016

    • 著者名/発表者名
      井藤 彰
    • 学会等名
      日本ハイパーサミア学会
    • 発表場所
      茨城県つくば市
    • 関連する報告書
      2016 実績報告書
  • [学会発表] 機能性磁性ナノ粒子を用いたガン温熱療法2016

    • 著者名/発表者名
      井藤 彰
    • 学会等名
      日本生物物理学会
    • 発表場所
      茨城県つくば市
    • 関連する報告書
      2016 実績報告書
    • 招待講演

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公開日: 2016-04-26   更新日: 2018-12-17  

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