研究領域 | 生物の3D形態を構築するロジック |
研究課題/領域番号 |
16H01454
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研究種目 |
新学術領域研究(研究領域提案型)
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
生物系
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研究機関 | 国立研究開発法人理化学研究所 |
研究代表者 |
立川 正志 国立研究開発法人理化学研究所, 望月理論生物学研究室, 研究員 (30556882)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2018-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2017年度)
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配分額 *注記 |
6,500千円 (直接経費: 5,000千円、間接経費: 1,500千円)
2017年度: 2,990千円 (直接経費: 2,300千円、間接経費: 690千円)
2016年度: 3,510千円 (直接経費: 2,700千円、間接経費: 810千円)
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キーワード | 生物物理 / 細胞 / オルガネラ / 細胞・組織 |
研究実績の概要 |
ゴルジ体形成モデルのシミュレーションに関する成果、細胞膜構造の超解像顕微鏡画像解析に関する成果を論文誌に発表した。 前年度に引き続き、膜とブラウン粒子の相互作用系におけるブラウン粒子依存的な膜のチューブ状形態変化に関してシミュレーションによる定量的な解析を進め、ブラウン粒子の配置エントロピーと膜形態のエントロピーが、全体の形態にどのような影響を及ぼすか調べた。 ミトコンドリア・クリステの形態の制御機構を理解するために、閉鎖空間での生体膜の振舞について調べた。これまでに作成した生体膜シミュレーターに、空間的な領域を制限する境界条件を導入し、空間が有限であることや膜同士が込み合う環境は、膜形態にどのような影響を及ぼすか調べた。ミトコンドリア・クリステは主に平板形態とチューブ形態を持つが、前年度から研究の継続によりこの二形態が共存しうる双安定な形態であること、形態の持つエントロピーがその安定性に寄与することが分かっている。空間の制限は形態のバリエーションの制限につながり、形態エントロピーをコントロールする境界条件となることが期待される。本研究のシミュレーションにより、空間のサイズと内部での膜密度を変えることにより、安定状態が平板からチューブへ(空間サイズを低下させた場合)、チューブから平板へ(膜密度を上昇した場合)の遷移が起きることを示した。前者は空間が狭くなり並進移動のエントロピーが制限された状況を、変形により形態エントロピーを増加させることで補っていると考えられ、後者は逆に平板化することで層構造をつくり並進エントロピーを増加していると考えられる。この遷移は、ミトコンドリア・クリステの形態が、ミトコンドリアの外形の変化を通してどのようにコントロールされるかの物理メカニズムの一端を示していると考えられる。
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現在までの達成度 (段落) |
29年度が最終年度であるため、記入しない。
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今後の研究の推進方策 |
29年度が最終年度であるため、記入しない。
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