公募研究
新学術領域研究(研究領域提案型)
以下の3テーマにそって、非侵襲に体内環境をモニターできるマウスの開発を進めた。テーマ1)免疫力モニターマウス:初年度にB細胞モニターマウスの樹立に成功したことを踏まえて本年度は、樹立済のiRFP-floxマウスとLCK-creマウスの交配により、T細胞モニターマウスも樹立した。ただしLCK-cre遺伝子は、マウスの体色を決める遺伝子と同一染色体に挿入されており、アルビノマウスとの交配では体色を白くできないことが判明した。そこで当初計画に追加して、色素遺伝子のノックアウトを実施した結果、T細胞のみが近赤外で光っており、炎症を体外から非侵襲検出可能なモニターマウスを樹立することに成功した。このマウスを用いて、免疫力の低下の指標となる胸腺の委縮とそこからの回復を、同一個体で継続的に観察できることも確認し、当初の目的通り極限ストレスを与えた場合の免疫力変化をモニターできるモデルマウスの樹立に成功した。また、このマウスを用いて、実際にこれまであまり知られていない一過性に炎症を起こす現象の発見にも成功し、非侵襲炎症イメージングの有用性を実証することもできた。テーマ2)神経機能モニターマウス:初年度、時間分解能の高いプローブの開発に成功したが、プローブの分解調節に予期しなかったバラつきが生じた。そこで、脳の透明化と近赤外イメージングを組み合わせたより詳細な解析手法を立ち上げ、プロモーターの再検討を行い分解制御プローブを発現するマウスの樹立を進めた。テーマ3)心筋モニターマウス:心臓の状態をモニターできるマウスを樹立するために、心臓選択的にcreを発現する既存のトランスジェニックマウスの導入を進め、樹立済みのiRFP-floxマウスの交配により、心臓の状態を非侵襲に近赤外蛍光イメージングできるマウスの樹立を進めた。
平成29年度が最終年度であるため、記入しない。
すべて 2018 2017 2016
すべて 雑誌論文 (5件) (うち国際共著 3件、 査読あり 5件、 オープンアクセス 5件、 謝辞記載あり 1件) 学会発表 (22件) (うち国際学会 3件、 招待講演 11件) 産業財産権 (1件)
Nature Communications
巻: 9 号: 1 ページ: 4832-4832
10.1038/s41467-018-07305-8
120007128298
Scientific Reports
巻: 8 号: 1 ページ: 14515-14515
10.1038/s41598-018-32456-5
120007133678
Sci Rep
巻: 7 号: 1 ページ: 12902-12902
10.1038/s41598-017-12926-y
Experimental Animals
巻: 66 号: 4 ページ: 437-445
10.1538/expanim.17-0049
130006187194
Sci Rep.
巻: 7 号: 1 ページ: 46597-46597
10.1038/srep46597
120007129140