研究領域 | 多様な質感認識の科学的解明と革新的質感技術の創出 |
研究課題/領域番号 |
16H01673
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研究種目 |
新学術領域研究(研究領域提案型)
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
複合領域
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
藤田 一郎 大阪大学, 生命機能研究科, 教授 (60181351)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2018-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2017年度)
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配分額 *注記 |
8,710千円 (直接経費: 6,700千円、間接経費: 2,010千円)
2017年度: 4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2016年度: 4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
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キーワード | 2光子イメージング / 一次視覚野 / 符号化モデル / 運動エネルギーモデル / 機能構築 / テクスチャー / 質感 / 空間周波数 / 神経科学 / 生理学 / PS統計量 / 霊長類 / 大脳皮質 / 2光子カルシウムイメージング / 画像統計量 / 側頭葉経路 |
研究実績の概要 |
我々が知覚する視覚世界は、形、色、大きさ、奥行き、動きに加えて、状景や物体の表面が持つ構造的/光学的特徴である質感を備えている。質感知覚の神経機構の研究において、テクスチャ(表面材質感を与える肌理や模様)の処理過程の理解は近年大きく進んでいる。ヒトのテクスチャ知覚に利用されている画像統計量群が心理学的に明らかになり、その大脳皮質での処理過程がサルを用いた生理学的実験で探求されている。一次視覚野(V1野)細胞の視覚応答は、空間周波数等の基本的な画像統計量で反応の大部分が説明され高次統計量(フィルタ間の相関等)の影響をあまり受けないのに対し、V2野細胞の反応には高次統計量の影響が強く現れること、さらに上位のV4野では、多数ある画像統計量の内のほんの少数が個々の細胞の応答を決めることが示され、側頭葉経路をV1野からV4野へ向かうにつれてテクスチャ情報の処理が進む様子が判明しつつある。 本研究では、この処理過程の初段での情報処理内容を知る目的で、自然動画を提示している際のサルの初期視覚野(V1野)において2光子 Ca2+イメージングを行い、一計測領域あたり数10から数100個の神経細胞の活動を記録した。個々の細胞のCa2+応答を、様々な画像統計量に対する反応の重み付け和から記述予想するモデルの妥当性の検討を行った。今回は、運動エネルギーモデルを基本要素として持つモデルを構成し、どの程度の正確さで持ってV1細胞の反応を予測可能かの基本的検討を行った。実反応と予測反応の間の相関係数は平均0.6であり、これは、電気的に記録した活動電位列においてなされた成績にほぼ匹敵する。この結果は、符号化モデル法により、神経細胞の性質や大脳皮質の機能構築を探求できることを示している。NeuroImage誌に論文として発表を行った。
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現在までの達成度 (段落) |
29年度が最終年度であるため、記入しない。
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今後の研究の推進方策 |
29年度が最終年度であるため、記入しない。
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