研究領域 | 冥王代生命学の創成 |
研究課題/領域番号 |
17H05230
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研究種目 |
新学術領域研究(研究領域提案型)
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
理工系
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研究機関 | 東京工業大学 |
研究代表者 |
清尾 康志 東京工業大学, 生命理工学院, 准教授 (20313356)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
7,410千円 (直接経費: 5,700千円、間接経費: 1,710千円)
2018年度: 3,900千円 (直接経費: 3,000千円、間接経費: 900千円)
2017年度: 3,510千円 (直接経費: 2,700千円、間接経費: 810千円)
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キーワード | 冥王代 / シュライバーサイト / ピロ亜リン酸 / 亜リン酸モノエステル / リン酸化 / ヌクレオチド / アミノ酸 / 炭水化物 / 分子進化 / リン酸化反応 / 化学進化 |
研究実績の概要 |
生体分子の多くはリンを含み、何故リンが生命の必須元素になったのかを理解することは生命起源を知る上で重要である。冥王代の地球ではリンはシュライバーサイト[Fe3P]として存在していた。Fe3Pは水と反応し様々な還元的リン化学種を生成する。また、リボヌクレオチドと反応し、2', 3'-AMPも生成する。本研究では、冥王代のFe3Pの役割をさらに解明するためにFe3PやFe3P由来リン化学種と様々な生体分子との反応を調べた。特に、アミノ酸、糖、グリセルアルデヒド等との反応生成物を解析し、これら生成物から複雑な生命分子や代謝反応が誕生した可能性を明らかにするための実験を行った。 その結果、シュライバーサイトから生成するピロ亜リン酸(H4PO5)はpH9程度の弱アルカリ性の条件下、セリン、チロシン、トレオニンなどのアミノ酸の側鎖に存在する水酸基、リボース、グリセルアルデヒドなどの炭水化物の水酸基と反応し、対応する亜リン酸モノエステルを与えることを31P-NMRにより明らかにした。 また、生成した亜リン酸エステルが酸化されてリン酸エステルに変換される可能性を検証するために、種々の酸化反応を検討したところ、ペルオキソ二硫酸カリウムなどの酸化剤やパラジウムなどの金属触媒の存在下、亜リン酸モノエステルからリン酸エステルが生成することを明らかにした。 以上の結果より、冥王代において比較的穏和な条件下、シュライバーサイト由来リン化学により、様々な生体分子の亜リン酸モノエステルやリン酸エステルが生成する可能性が示された。
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現在までの達成度 (段落) |
平成30年度が最終年度であるため、記入しない。
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今後の研究の推進方策 |
平成30年度が最終年度であるため、記入しない。
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