配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2018年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
2017年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
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研究実績の概要 |
脳神経・感覚器系、四肢・骨格器系等の形成が行われる発生時期で、高解像度の立体情報を撮像しうる受精後12週まで(CRL<100mm)のヒト胎児を対象に、研究期間以前のものを含めMRI約100例,位相CT約100例の画像取得が終了し、定量的、統計学的な解析が十分可能な例数を確保した。標本ごとにMRI等の二次元画像上で予め定めた解剖学的基準点を同定しその座標を取得し、これら座標をもとに諸器官の位置や形状のみならず,トポロジー特徴や機能特徴なども対象に標準化像の作成、また、各個体像までの偏差も含めた経時的変化を表現するモデル化をすすめた。脳神経系、視覚器のデータは、清水班と協力して時空間統計モデルを作成した。具体的にはヒト胚子期後期(CS18-CS23,n=5)の脳実質、脳室、脈絡叢をデータとして用いた。 胸郭では、CS18-23の29例の位相CT画像を用いた。第1-12肋骨対それぞれを分離したn=348例について、各肋骨の形状変化を、プロクラクテス法、主成分分析を用いて検討した。PCA-1,PCA-2の寄与率は76.3%,16.4%と高く、形状の変化の殆どを説明できた。PC1, PC2の変化は高い関連性があり、4次元多項式で近似可能で、その近傍に各肋骨のPC-1, PC-2値は位置した。各肋骨は、発生時にとりうる共通の変化しうる形(common sequences)が存在し、それがどの時期、何番目の肋骨であっても大きくはずれることはない。そして、common sequencesのどの段階であるかによって、肋骨の形状を表すことができることがわかった。骨盤、大腿骨、肩甲骨についても、解剖学的座標を多数取得し、発生に伴う変化を検討した。
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