研究領域 | 特異構造の結晶科学:完全性と不完全性の協奏で拓く新機能エレクトロニクス |
研究課題/領域番号 |
17H05324
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研究種目 |
新学術領域研究(研究領域提案型)
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
理工系
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
出浦 桃子 東京大学, 大学院工学系研究科(工学部), 助教 (90609299)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2018年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
2017年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
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キーワード | 自己形成特異構造 / ボイド / ヘテロエピタキシャル成長 / 内部応力緩和 / シリコン表面炭化 / 炭化ケイ素バッファ層 / 窒化物半導体成長 / エピタキシャル結晶成長 / 結晶工学 / 表面・界面物性 / 応力緩和 |
研究実績の概要 |
本研究では,従来の薄膜成長で常識であった「欠陥や表面凹凸のない高品質基板を用いる」という概念の打破に挑戦する.すなわち,基板表面近傍に存在するボイド(特異構造)を用いた内部応力緩和により,異種基板上への高品質結晶成長技術を実現することを最終目標とし,Si基板上の窒化物半導体成長で解析・実証する.そのために,1) Si基板表面炭化によりSiC薄膜直下に自己形成される空隙(ボイド)を積極的に利用し,「表面平坦な自己形成ボイドSiC/Si基板」を作製する,2) 基板との物性値差により生じる内部応力をボイドで緩和させること,表面平坦なSiC薄膜を成長下地とすること,の2点により,SiC/Si基板上に高品質窒化物半導体層を成長する,3) ボイドの存在による内部応力緩和と窒化物半導体層の結晶性との相関を定量的に解析することにより,さまざまな異種材料成長系に適用可能な普遍的な学理を構築する,を行う. 平成30年度は,Si表面炭化実験は学外の研究協力研究室に設置の装置を利用して行った.基板表面の原子ステップを変化させるため,Si基板のオフ角依存性を検討した.異なる面方位のSi基板についてオフ角がついたものとないものを同時に炭化した.いくつかの条件で炭化したが,いずれもオフ角の有無の影響は見られなかった.炭化前または炭化中に明瞭なステップが現れなかった可能性や,オフ角および方向が適切でなかった可能性がある. 一方,得られたSiC/Si基板上にGaNを成長した.ここで,SiCに対するGaNの濡れ性が低いことが知られており,濡れ性の向上にAl原料先行供給が有効である.Al原料分圧・供給時間を変化させたところ,最適なAl先行供給条件を用いて,表面平坦なSiC/Si基板上に表面平坦かつ単一配向の連続GaN膜を得ることに成功した.
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現在までの達成度 (段落) |
平成30年度が最終年度であるため、記入しない。
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今後の研究の推進方策 |
平成30年度が最終年度であるため、記入しない。
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