研究領域 | 配位アシンメトリー:非対称配位圏設計と異方集積化が拓く新物質科学 |
研究課題/領域番号 |
17H05379
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研究種目 |
新学術領域研究(研究領域提案型)
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
理工系
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研究機関 | 首都大学東京 |
研究代表者 |
杉浦 健一 首都大学東京, 理学研究科, 教授 (60252714)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
4,940千円 (直接経費: 3,800千円、間接経費: 1,140千円)
2018年度: 2,470千円 (直接経費: 1,900千円、間接経費: 570千円)
2017年度: 2,470千円 (直接経費: 1,900千円、間接経費: 570千円)
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キーワード | 多環芳香族化合物 / 軸不斉 / ポルフィリン / スズ / CDスペクトル / 金属錯体 / キロトロピー / 光合成 / ピレン / 円偏光発光 |
研究実績の概要 |
本申請研究では、π電子系が拡張した多環芳香族化合物を構成要素とした軸不斉型新規配位子の合成、対応する金属錯体の合成、及びそれらの分光学的挙動について評価を行うことを計画した。 錯体の合成戦略は、以下の通りである。配位子には、申請研究立案の根拠となった申請者オリジナルのビピレノール分子を用いる。ビピレノールの配位箇所はハードな塩基である酸素原子なので、高酸化状態のハードな酸が適当であろうと考えられる。このような戦略の下、平成29年度には+6価のタングステンW+6を選択し、期待通りの錯体を得た。平成30年度には、+4価のスズを選択し、かつ、このポルフィリン錯体[Sn(IV)Por]L2を標的とした。ポルフィリン配位子Porは-2価の平面四配位の陰イオンと考えられるので、錯塩として電荷を中和するためには、負電荷を有する軸配位子Lをポルフィリンの上下に要求し、結果として[Sn(IV)Por]L2を与えることが期待される。まず予備実験として、ビピレノールに類似した軸不斉化合物であるBINOLを用いて錯体合成を行った。その結果、BINOLは、分子に含まれる水酸基の一方を用いてスズに配位し、[Sn(IV)Por](BINOL)2の組成を有する錯体を与えた。BINOLの一方の水酸基にメチル基、オクチル基、さらにはデンドリマーなどを導入した置換BINOLを合成し、これらを用いた錯体合成を行ったところ、同様な錯体が得られた。以上の予備実験結果をもとに、ビピレノールの配位を試みたところ、これらも期待通りの錯体を与えることが明らかとなった。得られた錯体についてCDスペクトルの測定を行ったところ、強いコットン効果を見出すことに成功し、導入した軸配位子によってポルフィリンに不斉が誘起されたことが明らかとなった。
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現在までの達成度 (段落) |
平成30年度が最終年度であるため、記入しない。
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今後の研究の推進方策 |
平成30年度が最終年度であるため、記入しない。
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