研究領域 | 細胞死を起点とする生体制御ネットワークの解明 |
研究課題/領域番号 |
17H05494
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研究種目 |
新学術領域研究(研究領域提案型)
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
生物系
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
青木 淳賢 東北大学, 薬学研究科, 教授 (20250219)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
5,720千円 (直接経費: 4,400千円、間接経費: 1,320千円)
2018年度: 2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
2017年度: 2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
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キーワード | GPCR / 酸化リン脂質 / 迷走神経 / リゾリン脂質 / 細胞死 / 接触性皮膚炎 |
研究実績の概要 |
我々は脂質を認識するオーファンGPCRの探索から、新規酸化リン脂質受容体、マウスMrgb5を同定した。Mrgb5はリノール酸を2つ有するリン脂質、特にdilinoleoyl PG(DLPG)酸化物、oxDLPGを最も効率良く認識した。本研究では、oxDLPGの薬理作用とその機序の解析から、機能未知であったMrgb5シグナルの役割に迫ることを目的とした。 始めに、oxDLPGをマウスに静脈投与し、スパイロメーターにより呼吸変化を解析すると、呼吸が「浅く、速く」変動することを見出した。この変化はMrgb5 KOマウスでは認められず、Mrgb5シグナルは呼吸変化に寄与することが示唆された。次に、oxDLPGの標的細胞について検討するため、qRT-PCRによるMrgb5 mRNA発現解析を行うと、呼吸器系組織にはほとんど発現せず、迷走神経節に高発現した。古くから迷走神経は呼吸制御に関与することが知られている。実際に、迷走神経の切除や、遠心性迷走神経末端の阻害により、oxDLPG誘導性の呼吸変化が消失した。また、迷走神経の活性化による呼吸変動には気道収縮が重要であることから、oxDLPG投与後の気道抵抗性を測定した。その結果、野生型では気道収縮が認められる一方、Mrgb5 KOマウスでは本作用は全く認められず、oxDLPGはMrgb5を介して気道収縮を誘導することが示唆された。 上記の解析から、oxDLPGにより気道、または肺に投射する求心性迷走神経終末のMrgb5が活性化すると、遠心性迷走神経を介して気道収縮が誘導され、呼吸が変動するという機構の存在が示唆された。我々は、oxDLPGの前駆体であるDLPGが他の臓器と比較し、肺に豊富に存在することを見出しており、内在性でも本システムが何らかの呼吸制御に寄与していると考え、研究を進めている。
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現在までの達成度 (段落) |
平成30年度が最終年度であるため、記入しない。
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今後の研究の推進方策 |
平成30年度が最終年度であるため、記入しない。
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