公募研究
新学術領域研究(研究領域提案型)
CRISPRゲノム編集法で遺伝子欠損マウスを作製した。まず線維芽細胞(MEF)を作製し、MEFにグラム陰性菌(または、GBP/IRGB10が良く局在するトキソプラズマ原虫)を感染させ、GBP/IRGB10の動員率に変化があるか比較した。変化がある場合は、遺伝子欠損マウスより骨髄由来マクロファージを誘導し、NLRC4依存的(有鞭毛期サルモネラ菌)、Caspase-11依存的パイロトーシス(サルモネラ菌、シトロバクター菌感染)あるいはAim2依存的パイロトーシス(フランシセラ菌感染)を、乳酸脱水素酵素活性(LDH)を指標に検討した。さらにIRGB10については多くファミリー分子が存在することから、単一あるいは遺伝子クラスターを形成する場合は多重遺伝子欠損マウスをCRISPRゲノム編集法で作製し、種々のグラム陰性細菌感染によるパイロトーシスを検討し使い分けが無いかなどを検討し、数多く存在するIRGBファミリーのパイロトーシスにおける生理的意義を検討した結果、複数のIRGBファミリーが非標準的パイロトーシスに関与していることが示唆された。次にマウス個体レベルでフランシセラ菌やサルモネラ菌をそれぞれ経皮的または経口的に感染させ、細菌感染後の血清中のIL-1やIL-18の産生をELISA法で計測し、各臓器の細菌数などを比較することで、候補分子のNLRC4、Aim2あるいはCaspase-11依存的パイロトーシス・免疫応答(インフラマソーム)における役割を総合的に評価した。さらにヒトの上皮細胞株HeLaにおいてもGBPをCRISPRゲノム編集法で遺伝子欠損し、細菌感染によるパイロトーシスを評価した結果、今回の知見がマウスのみならずヒトでも保存された普遍的な生命現象であることが分かった。
平成30年度が最終年度であるため、記入しない。
すべて 2018 2017
すべて 雑誌論文 (6件) (うち国際共著 3件、 査読あり 6件、 オープンアクセス 2件) 学会発表 (2件) (うち国際学会 2件、 招待講演 2件)
mBio
巻: 9 号: 5 ページ: 5-5
10.1128/mbio.01738-18
Frontiers in Immunology
巻: 9 ページ: 2073-2073
10.3389/fimmu.2018.02073
Nature Microbiology
巻: 4 号: 2 ページ: 316-327
10.1038/s41564-018-0298-0
The Journal of Immunology
巻: 200 号: 10 ページ: 3626-3634
10.4049/jimmunol.1701386
Cell Death Discovery
巻: 4 号: 1 ページ: 3-3
10.1038/s41420-018-0068-z
Nature Immunology
巻: 18 号: 8 ページ: 899-910
10.1038/ni.3767