研究領域 | 行動適応を担う脳神経回路の機能シフト機構 |
研究課題/領域番号 |
17H05569
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研究種目 |
新学術領域研究(研究領域提案型)
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
生物系
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
山本 亘彦 大阪大学, 生命機能研究科, 教授 (00191429)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
7,020千円 (直接経費: 5,400千円、間接経費: 1,620千円)
2018年度: 3,510千円 (直接経費: 2,700千円、間接経費: 810千円)
2017年度: 3,510千円 (直接経費: 2,700千円、間接経費: 810千円)
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キーワード | 神経発芽 / 大脳赤核投射 / アストロサイト / ミクログリア / 大脳運動領 / 赤核 / 損傷回復 / 遺伝子発現 / 大脳皮質 / 脳損傷 / RNAseq / 可塑性 / 神経再生 |
研究実績の概要 |
脳損傷後に新たな神経回路が形成され機能回復に寄与することが知られている。大脳皮質運動野から中脳赤核への投射系はその可塑的特性がよく記述され、分子メカニズムを明らかにする上で有用な系である。1980年代、塚原らは一側性の運動野除去に伴い、対側大脳運動野より中脳赤核へ新たな軸索投射が出現することを見出した(Tsukahara, 1981)。この発見に基づいて、除去後の脱神経支配により、赤核細胞から誘引性因子の発現が生じ、健常側を走行する大脳皮質ニューロンの軸索から側枝発芽(collateral sprouting)が誘発されるとの仮説が提唱された。しかしながら、その仮説の妥当性ならびに分子機構についてはほとんどわかっていない。 まず、発達期ラットにおいて一側性の大脳半球除去後、残された対側運動野から中脳への投射パターンを様々な時間経過で調べたところ、手術後2-7日の時期に損傷側中脳への異所的投射が出現することが明らかになった(昨年まで)。加えて、RNA-seqを用いた解析により、その期間に損傷側中脳で発現を増大する遺伝子が多数存在することが分かってきた。本年度、このRNA-seqによる解析を進展させた結果、発現上昇した遺伝子のほとんどはアストロサイトやミクログリア由来であることが明らかになった。次に、一側性大脳除去後にこれらグリア細胞の分布や形態を抗体染色によって調べると、中脳におけるミクログリアの活性化ならびに活性化アストロサイト(GFAP陽性)の数の増大が見出された。特に、活性化アストロサイトは損傷後に中脳で健常側から損傷側へ帯状に分布する状況が見出された。これらの結果から、脳損傷に伴う大脳から対側中脳への新たな投射形成に、グリア細胞が重要な役割を果たすことが示唆された。
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現在までの達成度 (段落) |
平成30年度が最終年度であるため、記入しない。
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今後の研究の推進方策 |
平成30年度が最終年度であるため、記入しない。
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