研究領域 | 細胞競合:細胞社会を支える適者生存システム |
研究課題/領域番号 |
17H05626
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研究種目 |
新学術領域研究(研究領域提案型)
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
生物系
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研究機関 | 北海道大学 (2018) 国立遺伝学研究所 (2017) |
研究代表者 |
田守 洋一郎 北海道大学, 遺伝子病制御研究所, 講師 (10717325)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
11,700千円 (直接経費: 9,000千円、間接経費: 2,700千円)
2018年度: 5,850千円 (直接経費: 4,500千円、間接経費: 1,350千円)
2017年度: 5,850千円 (直接経費: 4,500千円、間接経費: 1,350千円)
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キーワード | 細胞競合 / 老化 / 細胞死 / 組織恒常性維持 / ショウジョウバエ / 上皮細胞 / 上皮組織 / 細部競合 |
研究実績の概要 |
以前に行った遺伝学的スクリーニングから、細胞競合においてloser cellにアポトーシスを誘導する細胞死誘導因子の候補として、一つのmiRNAが得られた。ショウジョウバエの成虫原基上皮組織を用いた遺伝学的実験の結果、このmiRNAは、loser cellにおいて細胞自律的なメカニズムでアポトーシスを誘導していることが示唆された。これは、非細胞自律的なメカニズムによって、winner cellで発現したmiRNAがギャップジャンクションを介してloser cellへ伝達されるという当初の仮説とは異なっている。細胞競合におけるギャップジャンクションの必要性を検討するために、成虫原基上皮組織において、ギャップジャンクション構成遺伝子の発現を阻害した条件で細胞競合を誘導する実験を行ったところ、やはりギャップジャンクションはloser cellの細胞死に関わっていないことが示唆された。 また、ショウジョウバエの卵巣濾胞上皮組織をモデルとした研究において、以前に行ったトランスクリプトーム解析から、mahjong変異細胞と正常細胞間での細胞競合が個体の老化に伴って起こらなくなる原因に関与する遺伝子、つまり老化に伴う細胞競合能の低下に関与している候補遺伝子を複数同定することに成功した。これらの遺伝子の中で、老齢個体で特に高い発現上昇が認められた11遺伝子のうち6遺伝子が自然免疫応答システムに関わるもの(Toll、Imd両シグナル経路下流の抗菌ペプチド)であり、慢性的な自然免疫応答の活性化が細胞競合を妨げている可能性が示された。自然免疫応答に関わるシグナル経路が、細胞競合での異常細胞の細胞死誘導に関わっているという報告は以前にもあるが、老化との関連性は一切報告されておらず、この結果は本研究の今後の展開に可能性を与えるものとなった。
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現在までの達成度 (段落) |
平成30年度が最終年度であるため、記入しない。
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今後の研究の推進方策 |
平成30年度が最終年度であるため、記入しない。
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