公募研究
新学術領域研究(研究領域提案型)
翻訳の制御は、生命活動の根幹に関わる重要なプロセスである。最近、新たな遺伝子発現制御機構として、「翻訳アレスト」と呼ばれる現象に関心が寄せられている。本研究では、SecMおよびTnaCにおける翻訳アレストの維持・解除機構を明らかにすることを目的とし、以下の研究を行った。1.SecM翻訳アレスト解除の1分子力学測定リボソーム外領域で相互作用するSecMの部位にアンバーコドンを導入し、この配列を認識するtRNAに光架橋剤BPAを結合させた。次に、翻訳アレストが起こった状態で紫外線を照射し、SecMとリボソームを光架橋した。この試料を質量分析計で解析した結果、SecMがL23と接触していることが明らかになった。また、磁気ピンセットを用いてmRNA・リボソーム・新生鎖複合体を数ピコニュートンの力で引っ張り、SecMの翻訳アレストが張力により解除されることを示した。2.TnaC翻訳アレスト分子機構の1分子イメージングによる解明TnaC翻訳アレストがどのような分子機構により解除されるかを明らかにするため、TnaC翻訳アレストが解除されて出来た産物を質量分析計にかけてアミノ酸配列を決定した。その結果、TnaC翻訳アレストが+1フレームシフトにより解除されることを明らかにした。また、TnaC翻訳アレストが解除されて出来た産物を定量することにより、+1フレームシフトが時定数約10分で起こることを明らかにした。
平成30年度が最終年度であるため、記入しない。
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すべて 雑誌論文 (2件) 学会発表 (24件) (うち国際学会 7件、 招待講演 4件) 備考 (1件)
The proceedings of μTAS 2017
巻: 21 ページ: 1318-1319
生体の科学
巻: 68 ページ: 386-387
http://www.f.u-tokyo.ac.jp/~funatsu/jp/publication.html