研究領域 | 脳構築における発生時計と場の連携 |
研究課題/領域番号 |
17H05762
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研究種目 |
新学術領域研究(研究領域提案型)
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
生物系
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研究機関 | 金沢大学 |
研究代表者 |
瓜生 耕一郎 金沢大学, 生命理工学系, 助教 (90726241)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2018年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
2017年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
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キーワード | 分節時計 / 同期 / 数理モデル / ゼブラフィッシュ / 体節形成 / 発生 / 発生・分化 |
研究実績の概要 |
本研究では、発生プロセスが発生時計のレジリエンスとロバストネスに及ぼす影響を明らかにする目的で、ゼブラフィッシュ分節時計の同期過程を解析した。Notchシグナルによる細胞間シグナル伝達を阻害する薬剤を処理し、細胞間の分節時計の同期を崩すと、欠陥のある体節が形成される。薬剤を除去してしばらくすると、正常な体節が再び作られる。これは分節時計の再同期が起きたためだと考えられてきたが、その詳細は不明であった。この過程を明らかにするために、昨年度は空間三次元の数理モデルを構築し解析を行った。その結果、再同期過程において渦状の位相パターンが組織後方に現れ、正常な体節が作られた後で再び欠陥のある体節を作ることを見出した。 今年度は、構築した数理モデルを用い、薬剤除去後初めて正常な体節が作られるまでにかかる時間と、欠陥のある体節が再び現れなくなるまでにかかる時間が、発生ステージに応じてどのように変化するかを数理的に解析し、実験データとの比較を行った。発生とともに組織長は短くなり、また組織の伸長様式も変化する。数値計算によると、組織長の短縮は、欠陥のある体節が現れなくなるまでにかかる時間を短くする。また伸長様式の変化もこの時間に影響を及ぼす。一方、正常な体節が初めて現れるまでにかかる時間は、Notchシグナルが分節時計に影響を及ぼす強さに大きく依存することが分かった。 まとめると、隣接細胞間相互作用によって生じる渦状位相パターンが、正常な体節ができた後に再び欠陥のある体節が形成される現象を引き起こす。この渦状位相パターンの動きは組織長や組織伸長によって決まるため、これらの組織パラメタは再同期過程に影響を及ぼしうる。本研究の結果は組織伸長や組織サイズの変化といった発生プロセスが、発生時計の摂動応答に影響を及ぼすことを示唆する。
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現在までの達成度 (段落) |
平成30年度が最終年度であるため、記入しない。
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今後の研究の推進方策 |
平成30年度が最終年度であるため、記入しない。
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