公募研究
新学術領域研究(研究領域提案型)
本研究は,地表徘徊性動物のナビゲーション様式を観察するための観察装置を開発することを目的とした。開発する観察装置は,トレッドミル(ルームランナー)を二次元方向に拡張したものであり,観察対象動物の移動と逆方向に装置を操作することで,対象動物を装置上の一点に留め続ける。本研究での開発対象は,傾斜や溝を有しない観察装置であり,これを無限平面装置と呼ぶ。本研究では,無限平面装置の以下の三点の機構を開発した。一つ目は,平面部分の機構である。まず,平面内部の機構として,自由回転する全方位車輪(横滑りする車輪)を円状に配置する。つぎに,この内部機構を覆うように,野球のボールのように伸張する二枚の布を球状に張り合わせる。このとき,布の伸張性を利用して,布を内部機構の円の半径方向に伸張することで,円形の平面を生成する。布の材質・形状や縫い方を工夫することで二次元方向に滑らかに回転する平面機構を作製できた。二つ目は,平面の制御機構である。平面機能の下部にガイドを配置し,側部に回転駆動機構を取り付けた。下部のガイドは,平面が滑らかに回転するよう,全方位車輪を組み合わせ作製した。回転駆動部も非駆動方向に滑らかに回転するよう全方位車輪を用い,内部機構の全方位車輪とかみ合わせることで駆動方向に回転力を有する構造とした。この機構により,一次元方向の無限平面が作製可能であることを確認した。二次元方向の無限平面の生成については,今後も引き続き取り組む予定である。三つめは,制御のための画像処理アルゴリズムである。種に依存せずマーカレスに対象動物の位置・姿勢を計測するための画像処理アルゴリズムを開発した。
平成30年度が最終年度であるため、記入しない。
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Advanced Robotics
巻: 33 号: 3-4 ページ: 183-194
10.1080/01691864.2019.1570334