研究領域 | 数理解析に基づく生体シグナル伝達システムの統合的理解 |
研究課題/領域番号 |
17H06012
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研究種目 |
新学術領域研究(研究領域提案型)
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
複合領域
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
池ノ内 順一 九州大学, 理学研究院, 教授 (10500051)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
7,020千円 (直接経費: 5,400千円、間接経費: 1,620千円)
2018年度: 3,510千円 (直接経費: 2,700千円、間接経費: 810千円)
2017年度: 3,510千円 (直接経費: 2,700千円、間接経費: 810千円)
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キーワード | ブレブ / 細胞膜 / アクチン細胞骨格 / カルシウムイオン / 上皮間葉転換 / Rnd3 / RhoA / 双安定性 / 細胞質 / 細胞運動 / シグナル伝達 |
研究実績の概要 |
細胞膜は恒常的にアクチン細胞骨格に裏打ちされている。しかし、アクチン細胞骨格が一時的に細胞膜から乖離すると、細胞膜は突出する。この細胞膜の突出構造をブレブと呼ぶ。細胞死や細胞分裂に伴って受動的に形成されるブレブと異なり、近年、細胞は能動的にブレブを形成して方向性を持った運動することが明らかになった。ゼブラフィッシュの始原生殖細胞が移動する際にブレブを用いて移動していること(Blaser et al. Dev Cell 2006)が示されて以降、細胞性粘菌などの下等生物から、近年では、ヒトの癌細胞もブレブによって細胞が運動性を獲得すること(Liu et al. Cell 2015)が報告されている。いずれの細胞も、ブレブの形成と退縮を繰り返しながら運動する。しかしながら、その分子機構は不明な点が多い。私たちは、ブレブの形成・退縮に関わる分子機構の解析を進めてきた(Aoki et al. PNAS 2016)。これまでにブレブが形成されて細胞膜が拡大する時期においては低分子量Gタンパク質Rnd3がp190B-RhoGAPの活性化を介してRhoAの活性を抑制するのに対して、ブレブが退縮する時期においては、RhoAが活性化されて、ROCKがRnd3を直接リン酸化することによりRnd3を形質膜から排除するという、RhoAとRnd3の相互抑制機構が存在することを明らかにした。このRhoAとRnd3の双安定な活性化機構(Bistability)が、ブレブが形成と退縮を繰り返す双安定性の本質であるという説を提唱した(Aoki et al. PNAS 2016; Ikenouchi. Cell Cycle 2016)。本研究提案では、このモデルに基づいてブレブの数理モデルの構築を行った。また、ブレブの制御に関わる新たな分子機構の探索を進めた。
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現在までの達成度 (段落) |
平成30年度が最終年度であるため、記入しない。
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今後の研究の推進方策 |
平成30年度が最終年度であるため、記入しない。
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