公募研究
新学術領域研究(研究領域提案型)
本研究は、B01「トポロジーと対称性」実験班と連携し、角度分解光電子分光(ARPES)で得られたトポロジカル物質の電子構造を解明することを目的として、様々な物質の第一原理電子状態計算を遂行した。研究は予定通りに完遂し、2019年度はトポロジカル物質と超伝導物質との近接効果を調べるため、TlBiSe2上にPb原子層を蒸着した薄膜について実験と共同研究を行い、マヨラナ粒子の発現可能性について議論し、その成果をNature Communications誌に発表した。また、ディラック半金属ZrGeSeのノーダルラインやHfTe2の電子状態の次元性について実験班と共同研究を行い、それぞれ成果をPhysical Review Materials誌、および、Physical Review B誌に発表した。一方で、実験に先駆けた理論先行の新物質設計を進めた。イタリアの理論グループ(Silvia Picozzi教授)との共同研究で、強誘電性を示すスピネル化合物GaMo4S8において新しいスキルミオン相を予測し、成果をPhysical Review B誌に発表した 。阪大博士学生Vu氏およびD01公募班の鈴木通人氏(東北大)との共同研究で、ノンコリニア反強磁性を示すアンチペロブスカイト化合物Mn3PtNにおいて巨大な異常ホール効果を予測し、成果をPhysical Review B誌に発表した 。さらに、マルチフェロイック(反強磁性および焦電性を同時に示す)物質BiCoO3におけるラシュバ効果を予測し、その結果をPhysical Review B誌に発表した。反強磁性体におけるラシュバ効果はほとんど前例がなく、今後この分野の研究が活発になることが期待できる。
令和元年度が最終年度であるため、記入しない。
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すべて 国際共同研究 (2件) 雑誌論文 (10件) (うち国際共著 8件、 査読あり 10件、 オープンアクセス 2件、 謝辞記載あり 1件) 学会発表 (2件) (うち国際学会 1件、 招待講演 1件)
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