研究領域 | 高難度物質変換反応の開発を指向した精密制御反応場の創出 |
研究課題/領域番号 |
18H04245
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研究種目 |
新学術領域研究(研究領域提案型)
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 岐阜大学 |
研究代表者 |
芝原 文利 岐阜大学, 工学部, 准教授 (60362175)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
6,240千円 (直接経費: 4,800千円、間接経費: 1,440千円)
2019年度: 3,120千円 (直接経費: 2,400千円、間接経費: 720千円)
2018年度: 3,120千円 (直接経費: 2,400千円、間接経費: 720千円)
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キーワード | 含窒素複素環カルベン / 受容性配位子 / 遷移金属触媒反応 / 配位子 / 錯体 / 触媒反応 / 反応場 / NHC配位子 / 複素環 |
研究実績の概要 |
今年度は、特にHeck反応におけるイミダゾピリジンカルベン配位子の電子的な効果を詳細に検討した。この検討に先立ち、イミダゾピリジンカルベンの特に受容性の制御に鑑み、イミダゾピリジン骨格の1位に対して種々のアリール基を導入した。このアリール基導入により、期待される受容性の変化について、DFT計算によるフリーカルベン状態の相対的な受容性軌道のエネルギー準位の変化を合わせて見積もったところ、導入するアリール基により受容性軌道を容易に制御出来ることがわかった。このとき、従来型NHCであるIMesやIPrを含むいずれのNHCでも供与性軌道のエネルギー準位にはほとんど差はなく、IPCにおいては、置換基の影響により受容性軌道のみが顕著に変化することが見積もられた。一般に受容性の高い配位子は、錯体を形成した際、電子不足型の金属中心を導く。結果として、遷移金属触媒反応の素反応の中では、とりわけ不飽和結合の配位、転位挿入、β脱離の段階を促進することが期待された。実際、4-methoxystyreneとiodobenzeneの反応では、従来型NHCと比較し、IPCを用いる反応において、顕著な加速効果が見られ、さらに、より受容性軌道のエネルギー準位が低いIPCほど高活性な触媒を導いていることが示された。なお、今回合成したIPCの%Vburを見積もったところ、いずれのIPCでもほぼ同じ値を示しており、ここでの結果は電子的な影響のみが反映されたものと考えられる。以上、本年度の検討において、立体環境に影響を及ぼさないIPCの電子的性質の制御法を確立し、それらが顕著に触媒活性に影響をあたえることを明らかにした。
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現在までの達成度 (段落) |
令和元年度が最終年度であるため、記入しない。
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今後の研究の推進方策 |
令和元年度が最終年度であるため、記入しない。
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