研究領域 | J-Physics:多極子伝導系の物理 |
研究課題/領域番号 |
18H04305
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研究種目 |
新学術領域研究(研究領域提案型)
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 埼玉大学 |
研究代表者 |
星野 晋太郎 埼玉大学, 理工学研究科, 助教 (90748394)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
2019年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2018年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
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キーワード | 超伝導 / 重い電子 / 補償金属 / 量子渦 / 半金属 / 近藤効果 / フラストレーション |
研究実績の概要 |
本研究は近年UBe13においてフルギャップの超伝導状態が実験的に同定されたことに動機づけられ、重い電子系における新しいフルギャップ機構を提案することを目的とする。UBe13はBeの組成比が多いことから、伝導電子がBe単体の補償的金属の特徴を備えていると仮定し、局在f電子との相互作用系(近藤格子)が生み出す量子現象を理論的に解析した。これまでに補償金属特有の近藤格子の性質により、通常のBCS理論とは異なる機構によって等方的かつフルギャップの超伝導を見出した。今年度は、この解析をさらに推し進め、量子渦のように空間的に非一様な構造をもつ超伝導体の性質を解析した。 まず、固体中の電子を反映したタイトバインディングモデルを考え、これを数値的対角化を用いて解析することで超伝導状態のスペクトル構造を調べた。その結果、通常のBCS超伝導体とは異なり、渦に現れる特徴的な長さスケールが極めて短くなるという特異な振る舞いが見出された。さらにバルクギャップ中に通常現れる低エネルギー束縛状態は、我々の考える近藤格子には現れず、バルクギャップ程度のエネルギーギャップを伴うことも明らかとなった。この振る舞いは短い特徴的長さと整合する性質である。 一方で、この数値計算結果は高エネルギー部分まで取り込んだ正確な理論である反面、その直感的な物理的理解がしにくい。そこで、我々は低エネルギー部分を取り出した有効モデルの解析も行った。その結果、上記の新奇特性は電子の対角的自己エネルギーおよび非対角的(異常)自己エネルギーが振動数に逆比例するという性質から説明できることを示した。
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現在までの達成度 (段落) |
令和元年度が最終年度であるため、記入しない。
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今後の研究の推進方策 |
令和元年度が最終年度であるため、記入しない。
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