研究領域 | J-Physics:多極子伝導系の物理 |
研究課題/領域番号 |
18H04322
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研究種目 |
新学術領域研究(研究領域提案型)
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 島根大学 |
研究代表者 |
本山 岳 島根大学, 学術研究院理工学系, 准教授 (20360050)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
8,710千円 (直接経費: 6,700千円、間接経費: 2,010千円)
2019年度: 4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2018年度: 4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
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キーワード | 電気磁気効果 / 空間反転対称性 / 電流誘起磁化現象 / 重い電子系化合物 / ジグザグ鎖構造 |
研究実績の概要 |
Ce3TiBi5は空間群P63/mcmの結晶構造を持つ。a軸方向にミラーのc軸グライドが存在し、また反転対称中心を持つ。Ceは1つのサイトを占有し、最近接のCeがつながることでCeジグザグ鎖を形成する。反転対称中心はそのCe-Ce間の中点に存在し、Ceサイトにはない。この特徴的な結晶構造を持つCe3TiBi5において、Ceジグザグ鎖構造を持つ新しい重い電子系化合物における電流誘起磁化現象の探索を行うことが本研究の課題である。「Ce3TiBi5において電流誘起磁化現象の観測」、「同型の結晶構造を持つ化合物の探索」、「ホール素子等を利用した電流誘起磁化現象測定方法の開発」に取り組んだ。 我々はMPMSの測定プローブを改良し、電流印加下で磁化測定を実行した。Ce3TiBi5の反強磁性転移温度5 Kより高温では電流印加に影響を受けることなくCe3TiBi5の磁場によって誘起される通常の磁化と一致したが、転移温度以下では磁化に変化が現れた。この変化は電流に比例して変化し、磁場には全く影響を受けないことが明らかになった。さらに、La3TiBi5において同様の実験を行い、我々が観測した電流誘起磁化がLa3TiBi5には見られずCe3TiBi5の特徴であることも明らかにした。これらの結果からCe3TiBi5における電流誘起磁化の観測に成功したと結論付けた。Ce3TiBi5と同型の結晶構造を持つ新物質探索によって、希土類化合物の置換やTiをZrに置換した化合物の発見に成功した。これらの新規化合物においても同様な電気磁気効果が観測されつつあり、今後、系統的な研究に進展することを期待している。MPMSを利用した電流誘起磁化測定には測定温度など様々な制限があるため、ホール素子等を利用した測定手法の開発に取り組み、電流誘起磁化現象の測定環境の拡張を試みた。
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現在までの達成度 (段落) |
令和元年度が最終年度であるため、記入しない。
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今後の研究の推進方策 |
令和元年度が最終年度であるため、記入しない。
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