研究領域 | 反応集積化が導く中分子戦略:高次生物機能分子の創製 |
研究課題/領域番号 |
18H04404
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研究種目 |
新学術領域研究(研究領域提案型)
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
三木 康嗣 京都大学, 工学研究科, 准教授 (60422979)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2019年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
2018年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
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キーワード | 分子プローブ / 酵素応答性 / 色素 / 光音響 / フタロシアニン / 集積化 / 腫瘍 / シアニン / 近赤外 / ナフタロシアニン |
研究実績の概要 |
特定のがん細胞で過剰発現するマトリックスメタロプロテアーゼ-2(MMP-2)は特定のペプチド配列のみを選択的に切断する能力を有する。このペプチド鎖の切断により光音響信号強度を増大させる造影剤は、MMP-2を過剰発現するがんでのみ信号を発するようになるturn-on型の機能性造影剤となると考えられる。本課題において昨年度フタロシアニン、ナフタロシアニン類が集積化することで水中で強い光音響信号を発することを見出した。本研究ではアルミニウムナフタロシアニンおよびケイ素ナフタロシアニンを合成し、その軸配位子に酵素により切断されるペプチドを介して親水性ポリエチレングリコール(PEG)を結合させた光音響造影剤中分子を開発した。造影剤にMMP-2を作用させたところ、紫外-可視吸収スペクトルにおいて凝集体由来のシグナル(波長680 nm)が強く観測された。波長680 nmのパルスレーザーを照射したところ、MMP-2作用前後で信号強度が2倍から2.5倍増大した。一方、単量体に由来する波長760 nmのパルスレーザーを照射したところ、信号強度は半分に減少した。波長680 nmおよび760 nmの光照射における光音響信号強度の比を取ることで4~5倍の信号強度の増大を観測できることになる。MMP-2を過剰発現するHT-1080細胞にこれらの造影剤を作用させたところ、ペプチド鎖が切断されナフタロシアニンが凝集し、光音響信号強度が増大することを見出した。 このように本課題では水溶性PEGと酵素応答性ペプチドを軸配位子に持つナフタロシアニン光音響腫瘍造影剤中分子を開発し、これらがHT-1080細胞中で過剰発現するMMP-2に応答して光音響信号強度を4~5倍増大することを見出した。本成果は現在論文化し投稿中である。
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現在までの達成度 (段落) |
令和元年度が最終年度であるため、記入しない。
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今後の研究の推進方策 |
令和元年度が最終年度であるため、記入しない。
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