公募研究
新学術領域研究(研究領域提案型)
北里大学大村研における抗マラリア活性物質探索スクリーニングの結果、Puberulic acid (1)、Diatretol (2) そしてKozupeptin (3)を新たに見出した。1 は、高度に酸素官能基化されたトロポロン骨格を有し、in vitroにおいてChloroquineの耐性株に対して高活性を示し、in vivoにおいても腹腔内投与で抗マラリア活性を示した。また2は、ジケトピぺラジン環が酸化された構造を有し、in vitroにおいてartemisininと匹敵する強力な抗マラリア活性を示し、しかもin vivoにおいて経口投与で著効を示した。さらに新規抗マラリア活性リポペプチド 3は、in vitro においてChloroquine感受性株および耐性株の両方にサブマイクロモーラーのオーダーで抗マラリア活性を示した。そこで新規抗マラリア薬の開発を目的に、これらをシーズ化合物とした多様的誘導体合成を指向した全合成経路を確立し、構造活性相関の解明と、経口投与において高活性で且つ低毒性な化合物の探索を目指し本研究に着手した。1 の合成は、閉環メタセシスを鍵反応として7員環トロポロン環骨格を構築し、さらに芳香化を達成しグラムスケールでの全合成を達成した。更に、誘導体TRPG-56やTRPG-58はin vivoにおいて高活性且つ毒性を示さず、経口投与においても活性を示した。また2 の合成は、ジケトピぺラジン環の立体選択的な酸化反応を鍵反応として簡便な不斉全合成法を達成し、絶対構造を明らかにした。さらに3 の合成は、疎水性アンカー分子を用いた液相ペプチド合成法を用いた実用的合成法を確立し、絶対構造を決定した。そして種々アナログを合成した所、アルデヒド体は天然物より30倍強力な活性を示した
令和元年度が最終年度であるため、記入しない。
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すべて 雑誌論文 (10件) (うち査読あり 10件) 学会発表 (10件) (うち招待講演 2件) 備考 (2件)
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