公募研究
新学術領域研究(研究領域提案型)
1)末梢神経障害に伴う末梢血流/末梢温調節機構の破綻のメカニズム解明オキサリプラチン反復投与による末梢神経障害(OIPN)モデルにおいて、投与開始4~6週間後の末梢血流量/末梢温低下に引き続き、8週後には熱刺激に対する感覚鈍磨の他、触覚障害(adhesive removalテスト)も惹起され、さらに、電流知覚閾値の低下、神経伝導速度の低下、新軸索障害(電子顕微鏡解析)、表皮内神経線維の減少、神経内微小血管数の減少が生じることを明らかにした。また、マウス後肢への5分間の冷負荷(15℃)後の末梢温低下からの回復がOIPNモデルで遅れており、末梢温調節機構の異常が認められた。2)末梢神経障害時の末梢温調節機構破綻と異常感覚との関連Nav1.8発現神経特異的にGCaMP6fを発現するTGラットを用いた感覚神経活動のin vivoイメージングの確立を目指したが、良好な結果は得られなかった。3)末梢血流/末梢温調節機構破綻による末梢神経障害の進展血管拡張作用を有するPDE5阻害薬タダラフィルを添加した飼料を作成し、OIPNモデルに対してタダラフィルの予防的投与の効果を検討した。その結果、タダラフィルは、機械過敏応答および冷過敏応答だけでなく、投与開始6~8週後に生じる熱刺激に対する感覚障害、触覚障害(adhesive removalテスト)、電流知覚閾値の低下、神経伝導速度の低下、新軸索障害(電子顕微鏡解析)、神経内微小血管数の減少のいずれに対しても抑制作用を示し、持続的な末梢血流量の減少が末梢神経障害の進展に寄与していると考えられた。一方、オキサリプラチン投与2週間後からタダラフィルの投与を開始した場合には、その抑制効果は弱かった。同様にパクリタキセルによる末梢神経障害モデルに対してもPDE阻害薬シロスタゾールは有効性を示した。
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すべて 雑誌論文 (12件) (うち国際共著 1件、 査読あり 7件、 オープンアクセス 3件) 学会発表 (15件) (うち招待講演 1件) 備考 (1件)
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