公募研究
新学術領域研究(研究領域提案型)
本研究では、花において旺盛な幹細胞の増殖活性を自ら停止し、生殖器官を分化させる仕組みを明らかにするために、これまでの単一変異の解析では見落とされていた遺伝子機能を多重変異体の活用により分子遺伝学的に解明することを主目的としている。シロイヌナズナにおいて、独立に花幹細胞を抑制すると考えられている3つの経路を構成する主要因子:AGAMOUS (AG)、SUPERMAN (SUP)の2つの転写因子と、CLAVATA3 (CLV3) ペプチドリガンドの遺伝学的な相互作用やSUPの作用機構はすでに論文として報告した(Plant Reproduction, 2018; EMBO J. 2018)。さらにCRCによるクロマチンを介したオーキシン合成酵素の制御機構の論文をNature Communications (2018)にて発表した。そこで、我々は、細胞非自立的に働くSUP, CRCタンパク質によるオーキシンシグナルの制御を介した花幹細胞の増殖抑制機構について、特に、2つの転写因子であるSUPとCRCの遺伝学的な相互作用について、二重突然変異体をもちいたオミクス解析の報告を行った。sup crc二重突然変異体は花幹細胞の異常増殖が花発生初期より亢進しており、オーキシン下流において、細胞壁組成やサイトカイニンシグナルの他、代謝経路、ストレス経路が大きく変動していることを明らかにした (Front. Ecol. Evol.2019)。これらSUPとCRCで共通して制御される遺伝子によって、花幹細胞の増殖抑制および正常な数の雄しべ形成がもたらされていることがわかった。さらに、花幹細胞の増殖抑制時のレビューをInter J. of Mol Sci, 2019やPlant Sig. & Behav. 2019に発表した。
令和元年度が最終年度であるため、記入しない。
すべて 2020 2019 2018
すべて 雑誌論文 (16件) (うち国際共著 6件、 査読あり 16件、 オープンアクセス 7件) 学会発表 (15件) (うち国際学会 8件、 招待講演 9件)
Front Plant Sci.
巻: 7 ページ: 437-437
10.3389/fevo.2019.00437
Plant and Cell Physiology
巻: 60 号: 6 ページ: 1164-1165
10.1093/pcp/pcz093
120007123945
International Journal of Molecular Sciences
巻: 20 号: 16 ページ: 4065-4065
10.3390/ijms20164065
Plant Signaling & Behavior
巻: 14 号: 11 ページ: 1659706-1659706
10.1080/15592324.2019.1659706
Plant, Cell & Environment
巻: - 号: 7 ページ: 2198-2214
10.1111/pce.13547
The Plant Cell
巻: - 号: 7 ページ: 1488-1505
10.1105/tpc.18.00450
120006726651
Journal of Experimental Botany
巻: 70 号: 6 ページ: 1711-1718
10.1093/jxb/erz048
巻: - 号: 7 ページ: 1-4
10.1080/15592324.2019.1604019
Nature Commun.
巻: 9 号: 1 ページ: 5290-5290
10.1038/s41467-018-07763-0
120006549567
Journal of Cell Signaling
巻: 03 号: 03
10.4172/2576-1471.1000186
Plant Transcription Factors.Methods in molecular biology (Clifton, N.J.)
巻: 1830 ページ: 325-335
10.1007/978-1-4939-8657-6_19
巻: 1830 ページ: 93-108
10.1007/978-1-4939-8657-6_6
Angewandte Chemie
巻: 130 号: 34 ページ: 11039-11044
10.1002/ange.201804304
EMBO Journal
巻: - 号: 11
10.15252/embj.201797499
120006478564
Frontiers in Plant Science, Plant Biotechnology
巻: 9 ページ: 555-555
10.3389/fpls.2018.00555
Plant Reproduction
巻: 31 号: 1 ページ: 89-105
10.1007/s00497-017-0315-0