研究領域 | 宇宙からひも解く新たな生命制御機構の統合的理解 |
研究課題/領域番号 |
18H04967
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研究種目 |
新学術領域研究(研究領域提案型)
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
道上 達男 東京大学, 大学院総合文化研究科, 教授 (10282724)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
5,720千円 (直接経費: 4,400千円、間接経費: 1,320千円)
2019年度: 2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
2018年度: 2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
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キーワード | 初期発生 / 力 / 細胞骨格 / 力学 / アフリカツメガエル / パターニング / 外圧 / 細胞張力 / 外圧変化 / 頑強性 |
研究実績の概要 |
2019年度においては、細胞骨格系のタンパク質の細胞内での過剰発現による組織・細胞の頑強性の増加の有無を検討した。初期胚に遠心加圧を付与した場合の影響を調べた。(a)2細胞胚に対して3時間程度の遠心加圧を与えたところ、卵割の遅延が認められた。このことは、遠心による初期胚への加圧が細胞周期に影響を与えることを示している。次に、この卵割遅延がアクチン、またはアクチン結合タンパク質であるアクチニンの微量注入によって緩和されるかどうかを調べた。アクチニンの微量注入では、卵割遅延を緩和することができなかったが、アクチンをあらかじめ微量注入した胚を遠心加圧した結果、若干ではあるが卵割遅延を緩和する結果を得た。このことは、細胞骨格系のタンパク質を細胞内で増やすことにより、外圧の影響を弱めることができることを示唆して おり、個体発生、あるいは一般的な細胞分裂においても、外圧の暴露に対して人為的に頑強性を高めることができる可能性を示している。 (b)外胚葉細胞シートにかかる外力に対する頑強性が、細胞骨格やその結合タンパク質の導入によって強められるかどうかを検討した。具体的には、シリコンチャンバー上に接着させた外胚葉細胞シートを伸展させると細胞群に張力がかかりシート形状が変化するが、この変化率がアクチン、アクチニンの注入により強められるかどうかを、これらのタンパク質を注入した胚から切り出したシートを用いて検討した。その結果、遠心加圧の実験と同様、アクチニン注入の有無で、細胞シートの伸展の大小に大きな差は見られなかったが、興味深いことに、アクチンを注入した胚から切除した外胚葉細胞シートでは、アクチン非注入の外胚葉細胞シートと比べて伸展度が低いことを見いだした。つまり、アクチン注入による細胞内の細胞骨格の量を増やすことで、外胚葉細胞の伸展刺激に対する頑強性が強められたことを示している。
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現在までの達成度 (段落) |
令和元年度が最終年度であるため、記入しない。
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今後の研究の推進方策 |
令和元年度が最終年度であるため、記入しない。
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