研究領域 | 多様な質感認識の科学的解明と革新的質感技術の創出 |
研究課題/領域番号 |
18H04995
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研究種目 |
新学術領域研究(研究領域提案型)
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
栗木 一郎 東北大学, 電気通信研究所, 准教授 (80282838)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
8,320千円 (直接経費: 6,400千円、間接経費: 1,920千円)
2019年度: 4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2018年度: 4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
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キーワード | 広輝度帯域 / 明度知覚 / コントラスト感度 / 質感 / 光沢感 / 輝度ダイナミックレンジ / HDR / 知覚明度 / 材質感 / 輝度レンジ / コントラスト |
研究実績の概要 |
広い輝度帯域を表示できる有機ELディスプレイを用い,視野に表示される輝度の幅(帯域)が視覚の感度の変化に与える影響について,コントラスト感度および質感(光沢感)の評価を行なうことにより調べた.コントラスト感度とは細かい明暗の変化を見分ける能力であり,この能力が高いほど物体の質感などが正しく評価できる. 様々な背景輝度の帯域において,様々な輝度の水準でのコントラスト感度を調べたところ,コントラスト感度が最適となる輝度水準の幅も,背景の輝度の帯域に合わせて変化する様子を示した.すなわち古典的な基礎研究のように背景が一様な単一輝度の場合には,背景と同じ輝度の付近でコントラスト感度が最高となる傾向を示したが,背景に含まれる輝度の幅が広がるほどコントラスト感度が最適となる輝度の幅も広がる傾向を示した.この結果は原著論文としてまとめ投稿中(1回目の査読の後,改訂中)である. 質感評価の実験については,以前調べた視野の輝度帯域と物体の明るさ(明度)の知覚の関係で,低い輝度帯域で特に明度知覚の変化が顕著だったため,低い輝度領域における画像の変化が光沢感知覚に与える影響について調べた.具体的には,質感を評価する画像の輝度分布(ヒストグラム)を拡張し,画像に含まれる輝度帯域を変化させた時の,質感の印象を調べた.その結果,視野の輝度帯域には影響を受けず,物体の輝度ヒストグラムを低い輝度帯域で拡張し,より暗い輝度が含まれるように操作すると光沢感が向上することが明らかになった.この結果は,有機ELディスプレイなどで黒が真っ黒に表示されることで質感印象が向上することを実験的に裏付けた結果である.この結果は日本視覚学会の冬季大会において発表した.
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現在までの達成度 (段落) |
令和元年度が最終年度であるため、記入しない。
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今後の研究の推進方策 |
令和元年度が最終年度であるため、記入しない。
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