研究領域 | 共創的コミュニケーションのための言語進化学 |
研究課題/領域番号 |
18H05058
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研究種目 |
新学術領域研究(研究領域提案型)
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
鈴木 匡子 東北大学, 医学系研究科, 教授 (20271934)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
3,510千円 (直接経費: 2,700千円、間接経費: 810千円)
2019年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2018年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
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キーワード | 言語 / 失語症 / てんかん / 皮質電気刺激 / 発語失行 / アルツハイマー型認知症 / 失語 / 脳損傷 / 認知症 / 言語マッピング / 原発性進行性失語症 |
研究実績の概要 |
言語の階層性と意図共有の神経基盤を検討するために、今年度も局所脳損傷患者、原発性進行性失語症患者、変性性認知症患者、てんかん患者において、言語やそれに関連する機能の障害とその神経基盤について研究を進めた。 原発性進行性失語症では、発話のプログラミングの障害と考えられている失構音を取り上げ、その出現に関連する部位を検討した。その結果、従来局所脳損傷で責任部位として指摘されてきた左中心前回の血流低下が失構音と関連していることが明らかになった。また、相手の質問をそのまま取り入れて話してしまう反響言語についても検討した。反響言語は原発性進行性失語症の3型の中で非流暢性/失文法型において出現し、反響言語の出現は右前頭葉の血流低下に関連していた。 アルツハイマー型認知症とレビー小体型認知症の患者においては、手紙に住所を書いて投函できるようにするという一連の行為における誤りを検討した。その結果、両群ともに行為の誤りは見られたものの、誤る過程や誤りの質的特徴に差異が認められ、異なる神経ネットワークの損傷に関連していると考えられた。 てんかん患者においては選択的Wadaテストでおおまかな言語野の分布を明らかにし、皮質電気刺激により詳細な言語機能の分布を検討した。その結果、言語野には著しい個人差があり、従来いわれてきたBroca野、Wernicke野といった大きな言語野はむしろ想定しにくいこと、個々人の言語に関連する神経ネットワークの差異が脳損傷における言語障害や,その後の回復に寄与することが明らかになった。 以上、脳損傷患者において、障害されている言語の階層や関連する機能障害と脳の機能低下部位について詳細に検討することにより、言語の階層の成り立ちとその神経基盤の一端を示すことができた。
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現在までの達成度 (段落) |
令和元年度が最終年度であるため、記入しない。
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今後の研究の推進方策 |
令和元年度が最終年度であるため、記入しない。
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